To establish peace and unclear-free North East Asia!

コリアン情報ウィークリーNo:482 (2012.12.24)

大統領選挙後、相次ぐ庶民・労働者の死


東北アジアにはいまだに安定的な平和の秩序が存在しません。
「コリアン情報ウィークリー」は毎週月曜日、
東北アジアの非核・平和の確立のため韓国・朝鮮に関する情報をお届けします。

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カレンダー/2:Government政府、政党
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世論、市民運動/4:NorthKorea朝鮮の動向


発行:フォーラム平和・人権・環境  編集:李泳采
東京都千代田区神田駿河台3-2-11 総評会館1階
tel.03-5289-8222/fax.03-5289-8223/E-mail:peace-forum@jca.apc.org




 Calendar
カレンダー 

 

12月17日(月)

 ブルスカミングス「北韓はイランと異なり対話による解決が可能」

12月18日(火)

 大邱でもセヌリ党 不法選挙事務所摘発、朴槿恵候補任命状大量発見

12月19日(水)

 朴槿恵氏大統領当選、投票率75.8%

12月20日(木)

 「なぜ負けたのか分からない」民主党 恐慌状態

12月21日(金)

 文在寅「民主党の力だけでは新しい政治・政権交替は難しい」

12月22日(土)

 韓国、朴槿恵当選者、米大統領と電話協議 関係強化で一致

 


Government
政府、政党

ニューヨークタイムズ「韓国、変化を拒否し独裁者の娘を選択」


韓国国民が親米政権の延長と独裁者の娘を選択したとニューヨーク タイムズが19日インターネット版で報道した。
 ニューヨーク タイムズは北韓の軍事的脅威と低成長、拡大する経済的不平等などの新たな問題を抱いている韓国の有権者が、急激な変化よりは安定を望んだと伝えた。 以下は記事の要約文。

 今回の大統領選挙は朴槿恵(パク・クネ)候補の父親である朴正熙政権の独裁に対する論難と保守と進歩の対北韓アプローチ、経済的不平等に対する処方を巡って尖鋭な舌戦が交わされた選挙であった。

 落選した文在寅(ムン・ジェイン)候補は朴正熙政権時に反政府闘争で投獄されたりもした人権弁護士出身で、対北韓抱擁を通じて北韓を押さえ込もうという2000年代初めの進歩政策の価値を前面に掲げた。

 朴候補の当選は最初の女性大統領という意味を持っているが、女性の最も重要な役割が育児と認識される社会の雰囲気には大きな変化をもたらせない展望だ。 朴候補の勝利は依然として韓国社会に蔓延している朴正熙時代への郷愁に便乗したためだ。

 峨山(アサン)政策研究院のキム・ジユン博士は「朴槿恵候補の選挙には彼女の女性性よりは朴正熙の娘という事実がより大きく作用した」と分析した。

 18年間にわたり鉄拳統治をした朴正熙は北韓共産主義者らを利しているという理由で反体制人士を投獄拷問し、さらにはロックミュージックやミニスカートまで規制した。

 しかし朴正熙は戦後の韓国経済を復興させるのに中枢的役割をしたという点で世論調査で前職大統領の中で最も多くの人気も得ている。

 朴槿恵候補の政治的経歴は悲劇的な家庭事情から始まった。 1974年に母親が共産主義スパイによって殺害された時、彼女は22才でパリに留学中だった。 学業を中断して帰ってきて、ファーストレディーを代行したが、5年後には父親までを中央情報部長によって暗殺された。

 以後、彼女は公職から姿を消し、韓国が1980年代後半に民主化を成し遂げながら朴正熙は多くの人々から独裁者という非難を受けた。 彼女が再び戻ったのはアジアが金融危機に処した1998年だった。

 朴正熙のカリスマとリーダーシップを記憶している有権者らは彼女の政党を総選挙で圧倒的に勝利させ、以後彼女は原則的で決断力のある指導者のイメージが刻まれた。

 韓国で女性は一時、家庭で切り盛りする存在として認識されていたが、今日では大学や一部企業では大きな比重を占め、結婚すれば職場を辞める慣行も消えた。

 しかし依然として女性は高位公職者の中で3%の比重にとどまり、大企業の役員も通常はオーナーの娘たちに限られている。 専門家たちは文在寅候補の民主党の方がより女性に親和的だと話す。

 批判家たちには彼女は‘クネ公主(王女)’と言われている。 過去にスポークスマンだった要人は、彼女が雨具を着ている時には直接帽子をかぶせる面倒を見なければならなかったし、ハンバーガーを食べる時にはフォークとナイフを使うと主張した。

 また、批判家たちは彼女が朴正熙政権の残酷さに対して謝ったが、大統領選挙に出馬したのでやむを得ずに上の空でしたと指摘した。

 ソウルのある会社員は 「南と北が独裁者の子供を指導者に迎えたので、今後世界がコリアをどう思うかが気になる」と話した。



 

朴槿恵氏大統領当選
「51.6%得票、投票率75.8%」


韓国大統領選は19日に投開票が行われ、与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)候補が1577万票(51.6%)を獲得し、1469万票(48.0%)の最大野党・民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補に約108万票差をつけ当選した。

朴氏は過半数を獲得した。1987年の憲法改正による大統領選の直接選挙開始以来、過半数の得票は初めて。若者や無党派層から人気の高い無所属・安哲秀(アン・チョルス)氏が出馬を辞退し、事実上、保守対革新の一騎打ちの選挙戦となったためとみられる。

地域別にみるとソウルと光州・全羅南道・全羅北道を除き朴氏が文氏を上回った。ソウルでは文氏が51.4%で朴氏(48.2%)を上回った。

今回の選挙の有権者は4050万7842人で投票率は75.8%を記録した。1997年の80.7%には及ばなかったものの、前回の2007年(63.0%)を12.8ポイント上回った。

朴氏の当選で李明博(イ・ミョンバク)大統領に次ぎ保守政権が10年続くことになる。

韓国初の女性大統領となる朴氏は、父親の朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領に続き初の親子2代の大統領となる。朴氏は当選が確定した直後、ソウル中心部の光化門広場に登場し「国民に対する約束を必ず実践する大統領になる」と勝利宣言した。国民が夢を叶え幸せを感じられる「国民幸福時代」を実現すると約束した。

一方、文氏は党本部で記者会見し、「最善を尽くしたが、力不足だった」と敗北を宣言した。民主統合党内では責任論が浮上しており、党内勢力図の変化のほか、野党陣営全体の再編も予想される。

19日に米国に出発した安氏が野党再編の中軸として浮上する見通しだ。

 



 

Mass■世論、市民運動


大統領選挙後、相次ぐ庶民・労働者の死


去る21日に韓進重工業労組幹部が大統領選挙の結果の後、「もう5年は耐えられない。。。」という遺書を残して、自殺したのに続き、今度は8年前に解雇された現代重工業社内下請け労組の前幹部が外傷性ストレス障害に苦しみアパートから飛び降りて自ら命を絶った。

22日午後5時30分頃、蔚山(ウルサン)東区(トング)方魚洞(パンオドン)の○アパート団地で金属労組現代重工業社内下請け支会初代組織部長を務めたイ・ウンナム(41)氏が倒れて亡くなっているのを住民たちが発見して警察に申告した。 警察はイ氏が「同志たちに申し訳ない。 会社暴力の後遺症でうつ病を病んできたが、原則を失わずに生きてきた」という遺書形式のメモを残した点から見て、アパート19階の自身の住居のベランダから飛び降りたと見ている。

イ氏は2004年2月、同僚のパク・イルス氏が「社内下請け労働者処遇改善」を要求して焼身自殺し、現代重工業内のクレーンに上がって籠城したが5時間後に外注ガードマンらに引き摺り下ろされ暴行された。 以後、解雇されたイ氏はタクシー運転手として仕事をしてきたが、まだ当時の衝撃から抜け出せずに精神的苦痛に苦しめられていたとかつての同僚は伝えた。

民主労総蔚山(ウルサン)本部と金属労組蔚山(ウルサン)支部および現代重社内下請け支会などはイ氏の遺体が安置された蔚山大病院に葬儀室を用意して葬儀委員会を設け、26日蔚山労働者葬としてイ氏の葬儀を行うことにした。 葬儀委員会は現代重工業側にイ氏の死の原因を作った暴力と解雇の当事者としてイ氏宛に謝罪することを要求した。

大統領選挙の後、相次ぐ労働者の死に、「労働者の自殺はその絶望感がどのようなのかを語るものです。 彼らの死は個人的自殺ではなく労組を無力化し断崖に追い詰めた『社会的他殺』です。 新政府の下ではこれ以上整理解雇があってはなりません。」

キム・ジンスク(52)民主労総釜山本部指導委員は22日夜、韓進重工業労組幹部故チェ・ガンソ(35)氏の葬儀室が整えられた釜山影島区の区民葬儀場で<ハンギョレ>記者と会って「朴槿恵(パク・クネ)大統領当選人が経済民主化と国民大和合を語っているが、私たちが入れる空間があるか疑わしい」としてこのように話した。

進歩正義党は「朴当選者が最近続く、庶民、労働者の死に沈黙してはいけない」と対策を訴えた。
大統領選挙以降、4名の庶民や労働者の死が続いている。


 
 


 



NorthKorea朝鮮の動向

北朝鮮、ロケット発射貢献の科学者らための宴会を開催


北朝鮮の国営メディアによりますと、正恩氏は21日、人工衛星の打ち上げと称するミサイル発射に携わった科学者らを招いた宴会に李雪主(リ・ソルジュ)夫人らとともに出席しました。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は21日、「衛星打ち上げ」と称する長距離弾道ミサイル発射に貢献した科学者らのために平壌で開いた宴会で演説し、「さまざまな衛星とより強力なロケットをさらに開発して打ち上げなければならない」とミサイル開発の継続を改めて強調した。朝鮮中央通信が22日に伝えた。

金第1書記はまた「血のにじむ努力でロケットの改善を短期間に終え、酷寒の中で打ち上げを成功させ、最先端レベルとなったわれわれの宇宙科学技術を全世界に誇示した」と科学者らをたたえた。

 





コリアン情報ウィークリー(2012年)

第482号 2012年12月24日  大統領選挙後、相次ぐ庶民・労働者の死
第481号 2012年12月17日  文在寅「大統領執務室 光化門(クァンファムン)へ」
第480号 2012年12月10日  文−安、両大労総を軸とした労働共同選挙本部結成
第479号 2012年12月03日  学校非正規職、14日の2次全面ストライキに突入
第478号 2012年11月26日  サンヨン(双龍)自動車解雇者も送電塔籠城
第477号 2012年11月19日  緑の党「韓水原、蔚珍4号基部品の問題、隠蔽後の交換」
第476号 2012年11月12日  全国の民生問題共同行動、「ソウルを占拠しよう!」
第475号 2012年11月05日  文氏−安氏が候補一本化に向け会談、朴氏は批判
第474号 2012年10月29日  学校非正規職労組、9日からストライキ決意
第473号 2012年10月22日  進歩正義党と統合進歩党、大統領選挙競争の本格合流
第472号 2012年10月15日  労働界と市民社会「投票権保障のための共同行動」発足
第471号 2012年10月08日  韓国大統領選 朴・文・安のビッグスリーが大接戦
第470号 2012年10月01日  「進歩教育監」グァクノヒョン実刑確定、教育長職の喪失
第469号 2012年09月24日  韓国大統領選、安氏が出馬へ「国民の熱望実現したい」
第468号 2012年09月17日  韓国最大野党、大統領選公認候補に文在寅氏を選出
第467号 2012年09月10日  姜基甲、涙の離党「故郷へ帰る」、統合進歩党、本格的な分党開始
第466号 2012年09月03日  民主統合党大選挙予備選、文ジェイン氏が6連勝、光州選挙が分水嶺
第465号 2012年08月27日  インターネット実名制違憲、問題は選挙実名制
第464号 2012年08月20日  現代車非正規職、「非正規職が参加する特別交渉」要求
第463号 2012年08月13日  民主労総、「統合進歩党への支持撤回を決定」
第462号 2012年08月06日  金属労組第3次ストライキ、10万人以上参加
第461号 2012年07月30日  結局二つに別れる進歩党、新党権派「新党創党へ」
第460号 2012年07月23日  大統領有力候補の安哲秀氏、本出版で事実上出馬表明
第459号 2012年07月16日  李民主代表「10月にアン·チョルス 、統合進歩党の3者による最終一本化」
第458号 2012年07月09日  統合進歩党、新代表に姜基甲「革新を続ける」
第457号 2012年07月02日  日韓軍事情報協定推進の波紋拡大広がり
第456号 2012年06月25日  セヌリ党と民主党、統合進歩党の議員2名除名の推進に合意
第455号 2012年06月18日  最大野党の大統領選候補ムンジェイン、出馬宣言

第454号 2012年06月11日  韓米FTA、ISD協議は韓国案が提案されてから検討

第453号 2012年06月04日  第21回民族民主烈士·犠牲者の汎国民追慕祭「6・10民主化運動継承」

第452号 2012年05月28日
  貨物・建設労組、6月末ゼネスト闘争に突入

第451号 2012年05月21日
  日帝徴用者の個人請求権を認める

第450号 2012年05月14日
  統合進歩党、結局2重権力体制へ

第449号 2012年05月07日
  統合進歩党中央委員会、衝撃の暴力事態

第448号 2012年04月30日  統合進歩党、「比例代表選出の不正選挙」認定で波紋

第447号 2012年04月23日  再び始まる米産牛肉輸入反対のためのキャンドル集会

第446号 2012年04月16日  21日、双龍車汎国民追慕大会「生きて工場に帰ろう」

第445号 2012年04月09日  スト中のMBC労組の個人財産の仮差押え、「最悪の労組殺し」

第444号 2012年04月02日  総選挙、首都圏40〜50ヶ所混戦状態、週末の総力戦

第443号 2012年03月26日  統合進歩党、「野党連帯の影響があれば20席以上も可能」

第442号 2012年03月19日  総選挙中間発表、野党「3ヶ月で30議席失った」

第441号 2012年03月12日  安哲秀、放送3社ストライキ支持

第440号 2012年03月05日  海軍、済州道の基地建設開始

第439号 2012年02月27日  朴ソウル市長の息子の兵役免除、再検診で疑惑晴れる

第438号 2012年02月20日  MBC労組ストライキコンサート、「公正放送取り戻そう」

第437号 2012年02月13日  15日、核安保首脳会議への「対抗行動」発足

第436号 2012年02月06日  民主労総、総選挙方針をめぐって意見対立

第435号 2012年01月30日  大選野党候補支持率、ムン・ゼイン、初めて安哲秀を追い越し

第434号 2012年01月23日  MBC放送ストライキ決定、30日実行

第433号 2012年01月16日  慶州地域団体「月城1号機閉炉し、核廃棄物場工事中断しろ」

第432号 2012年01月09日  現代車労組、焚身をめぐって一部ライン作業中断

第431号 2012年01月02日  選管委HPへのサイバーテロ問題で、大学生の時局宣言続く




コリアン情報ウィークリー(2011年)

第430号 2011年12月26日  28日、金正日総書記告別式開催




コリアン情報ウィークリー(2010年)

第378号 2010年12月27日 法院「時局宣言教師への解任処分は違法」

 

コリアン情報ウィークリー(2009年)

第326号 2009年12月28日 韓国大学生連合「授業料削減」要求し、国会教育科学委占拠



コリアン情報ウィークリー(2008年)

第274号 2008年12月29日 26日、全国言論労組、史上初のゼネスト突入



コリアン情報ウィークリー(2007年)

第222号 2007年12月31日 革新・分党、岐路に立つ民主労動党



コリアン情報ウィークリー(2006年)

第169号 2006年12月25日 イラク・レバノン派兵案、国会本会議通過



コリアン情報ウィークリー(2005年)

第117号 2005年12月26日 反WTO集会以後、拘束収監されていた13人「不拘束捜査」を決定

 


コリアン情報ウィークリー(2003年10月−2004年)

第65号 2004年12月27日 金正日「南侵威嚇はない」


 

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