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コリアン情報ウィークリーNo:75(2005.03.07)

韓国が民法改正案可決、「戸主制」半世紀ぶりに廃止


東北アジアにはいまだに安定的な平和の秩序が存在しません。
「コリアン情報ウィークリー」は毎週月曜日、
東北アジアの非核・平和の確立のため韓国・朝鮮に関する情報をお届けします。

1:Calendarカレンダー/2:Government政府、政党
3:Mass世論、市民運動/4:NorthKorea朝鮮の動向


発行:フォーラム平和・人権・環境  編集:李泳采
東京都千代田区神田駿河台3-2-11 総評会館1
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 Calendarカレンダー 

 

月28日()

 <6カ国協議>韓国側首席代表、日本との姿勢の違い説明

月01日()

 <韓国大統領>日本の「賠償」検討要請 3・1独立運動演説

月02日()

 「日本企業による補償」浮上=賠償要求で韓国政府

月03日()

 韓国が民法改正案可決、「戸主制」半世紀ぶりに廃止

月04日()

 北朝鮮、最高人民会議の開催延期

月05日()

 韓国外相が訪日延期 竹島問題、国内世論に配慮

 


Government
政府、政党

 
ハンナラ党朴槿惠代表「首都分割ではなく、果川庁舎の移転」
首都移転問題でハンナラ党分裂



ハンナラ党の朴槿惠(パク・グンヘ)代表は4日、行政都市法によって12部4処2庁が燕岐(ヨンギ)・公州(コンジュ)行政都市に移転することに対し、「首都分割という批判もあるが、果川(クァチョン)庁舎の移転というのがより的確な表現ではないかと思う」と述べた。

朴代表は同日、「国家発展研究会(会長・辛永茂 (シン・ヨンム))」招請のソウルプレスセンターで開かれた講演会でこのように述べ、「果川への対応策が重要だ。果川は規制さえ緩められれば、現在より活力溢れる都市に発展するだろう」と述べた。

また、「与野党の最終合意案に満足はしないが、与党のわがままに手をこまぬいてはいられなかった。野党が合意せず反対を貫いたら、現政権はさらに改悪した法案をごり押しする状況だったため、次善策を選んだ」と付け加えた。


 

Mass■世論、市民運動


韓昇助氏の「親日寄稿」波紋が際限なく拡大



日本の月刊誌『正論』に「日本の韓国支配は不幸中の幸い」と寄稿した韓昇助(ハン・スンジョ/75)高麗(コリョ)大学名誉教授が自由市民連隊の共同代表職を辞任した。

しかし青年会員で構成された自由市民連隊・非常対策委員会が6日、韓教授の会員資格の剥奪と指導部の共同辞任を求め、波紋が広がっている。

自由市民連隊は2000年、憲法を考える弁護士の集い、大韓参戦団体連合会、建国会など、43の市民・社会団体が集まって結成した市民団体だ。

趙南鉉(チョ・ナムヒョン)自由市民連隊スポークスマンをはじめとした非常対策委員会の委員らはこの日記者会見を開き、「いくら自由民主国家といえども、国と民族を抑圧した日本の植民地支配を美化する自由まで保障することはできない」とし、「微温的な態度に一貫した指導部は共に辞任し、韓教授の共同代表職はもちろん、会員資格も剥奪すべき」と主張した。

また、「今回の事態を機に、これまで共産主義ないしは左派の対抗勢力にとどまっていた右派陣営の主要団体の中から世代交代が行われるべき」と主張した。

非常対策委員会が共に辞任を要求した指導部は、??圭(イム・クァンギュ)弁護士、金漢應(キム・ハンウン)元韓国金融研修院・副院長、宋貞淑(ソン・ジョンスク)元保健社会部長官、韓洸コ(ハン・クァンドク)予備役少将の4人。

しかし、圭代表は、「韓教授が不適切な意見を不適切な時期に不適切な方法で表明したことを知り激憤したが、保守陣営全体の負担になるという理由で韓教授の罪を裁くべきだという後輩らの主張は過激で卑怯」と主張した。

韓教授が名誉教授をしている高麗大学も大学のホームページにポップアップ告知を出し、「寄稿内容は大学側の立場とは違う」と釈明した。また、韓教授の名誉教授としての今後の立場に関する見当作業を始めた。

韓教授波紋が拡大するにつれ、高麗大学のインターネット掲示板には「韓教授のせいで、これまで高麗大学が積み重ねてきた“民族大学”のイメージが壊れてしまうかもしれない」、「大学は韓教授の名誉教授職を即刻剥奪すべき」という卒業生の書き込みが相次いでいる。


韓国が民法改正案可決、「戸主制」半世紀ぶりに廃止



韓国国会は2日、男子優先で家系を継承することを定めた「戸主制」の廃止を柱とする民法改正案を賛成161、反対58、棄権16で可決した。

男性優位の韓国社会の象徴とされる戸主制の廃止は長く女性運動が求めていた改革だったが、儒教団体など保守層は「家庭の解体を加速化させ社会混乱をもたらす」と反発している。

戸主制は、戸籍上の家長(戸主)を、父から息子、孫へと父系優先で継承し、子は父親の戸籍、妻は夫の戸籍にそれぞれ入ることなどを定めた民法の諸規定。日本の植民地時代に皇民化政策の一環として導入された。男子優先の制度は韓国社会に色濃く残る儒教思想とも合致し、独立後制定された民法に受け継がれた。日本では1947年の民法改正で廃止された。

民法781条では、子は父親の姓を名乗ると定められ、離婚して妻が子を養育する場合も、子は母親の姓を名乗れない。このため再婚家庭は、子と継父の姓が異なるなど問題があるとされてきた。改正案は、民法の戸主に関する規定を削除。夫婦が結婚前に合意すれば、子が母の姓を名乗れるようにするほか、再婚家庭の子の姓も、家裁の許可を得て変更可能となる。女性は離婚後6か月間再婚できないとの規定も削除されるなど、女性や離婚した母子の権利が拡大された。

廃止は08年1月から実施される。

 


駐韓米軍2師団、夏まで「未来型」へと変身



駐韓米軍2師団が今夏に師団と軍団機能を統合した最先端武器中心の「未来型 師団」へと完全に変貌する。

2師団はまた歩兵、機甲、砲兵に続き、偵察、航空、情報、通信はもちろん無人偵察機まで揃えて「遠距離作戦」まで遂行するようになる。

米軍専門紙の星条旗紙は6日に2師団のUEXへの変換作業が当初の予定であった2007年より2年早まったとし、主な内容を骨子とした2師団変貌の細部内容を 報道した。

ヒギンス将校によれば、2師団は既に重武装第1旅団戦闘チーム(heavy 1st BrigadeCombat Team)を新しく構成したし、多機能航空旅団の創設にも着手した。

師団級水準での変換には一個の主要戦闘司令部と、2個の戦術戦闘司令部を はじめ、今後数カ月内に構成される本部指揮部と類似の大隊級規模の特殊部隊の創設も含まれる。

重武装第1旅団戦闘チームの下には第72機甲師団第一隊及び第9歩兵連隊第2隊を中心にした2個の混合機動部隊が編成されたし、大隊級及び機動部隊は2ケ タンク隊と2個のブラッドリ機械化隊を保有している。






NorthKorea
朝鮮の動向


「北、6段階の核戦略シナリオまとめた」



北朝鮮は6段階の核戦略シナリオをまとめており、現在は「核保有口頭宣言」という 2段階状況であると分析されるという主張が提起された。

韓国国防研究院(KIDA)のナム・マングォン博士は6日、KIDAの「北東アジア安保情勢分析」資料で、「北朝鮮は核戦略シナリオを6段階に分けており、状況に合わせて進めるという計画があると分析される」と主張した。

ナム博士によれば、第1段階の戦略は核開発は持続するが、核能力は曖昧な状態に残しておく状況で、この段階はすでに終わったという。

現在は核兵器保有を口頭で宣言する第2段階状態で、今年2月10日、「自衛のため核兵器を造った」という外務省声明で実体を現わした。3段階は核実験、4段階は核実験を通じて性能が検証された核兵器を実用化することだ。

5段階は核物質を大量生産する一方、これを希望する目的地まで運ぶことのできる長距離弾道ミサイルを実戦配備すること。最後の第6段階戦略は核物質または完成された核兵器を輸出することだと、ナム博士は主張した。



北朝鮮最高人民会議、突然の延期



今月9日に開かれる予定だった北朝鮮の最高人民会議(国会)第11期3次会議が突然延期された。

北朝鮮の国営朝鮮中央放送は4日、「社会主義建設のすべての前線にいる代議員の提案に則り、9日召集される予定だった最高人民会議第11期3次会議を延期する。会議の日付は後日決定し公示する」と述べた。

北朝鮮で予告されていた最高人民会議の日付が無期限延期されたのは今回が初めて。そのため、延期の背景をめぐって、韓国政府周辺では様々な推測が飛び交っている。

まず、北朝鮮メディアの主張通り、予算の再配分や経済建設の路線修正など、内部の問題である可能性だ。今回の会議は毎年前年度の予算・決算と、新年度予算を審議するための定期会議という点がこうした観測を裏付けている。

また、核問題と6か国協議の無期限延期が国際的な波紋を呼んでいることに関連し、住民に緊張感を煽り、内部を引き締めようとする意図や単に会議の準備が不充分だという可能性が取り上げられている。

これに比べて可能性は遥かに低いものの、権力構図の異常を示す兆しという意見もある。94年7月、金日成(キム・イルソン)主席が死亡した際に予定されていた最高人民会議が延期され、3年後に実施されたことがある。




コリアン情報ウィークリー(2005年)

第75号 200503月07日
 韓国が民法改正案可決、「戸主制」半世紀ぶりに廃止
第74号 200502月28日
 また棚上げされた4大改革法案
第73号 200502月21日
 盧大統領就任2周年、世論調査「良くやった」(33.0%)、「良くできなかった」(66.2%)
第72号 200502月14日
 「北核極秘外交」のNSC内部文書流出波紋
第71号 20050207
 民主労働党指導部「民主労総の代議員大会の暴力実態はあったてはならないできこと」
第70号 20050131
 問われる盧政権の環境政策/岐路に立っている韓国の労働運動
第69号 20050124
 日本植民支配被害者団体の訴訟相次ぐ見込み
第68号 20050117
 北朝鮮訪問米代表団、「米、体制交替-先制攻撃望まない」
第67号 20050110
 大統領府「教育副総理波紋」で同伴辞退表明
第66号 20050103
 国家情報院、過去史真実糾明委員会の活動開始



コリアン情報ウィークリー(200310月−2004年)

第65号 20041227
 金正日「南侵威嚇はない」

 

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