「チェンジ! 日米関係 普天間基地はいらない 辺野古・新基地建設を許さない 1・30全国集会」 報告その1
発言の要旨
以下は集会での発言の要旨です。
集会の司会は、西田衣里さん(日教組)と、小野信也さん(辺野古への基地建設を許さない実行委員会)のお二人です。
基調報告
藤本泰成さん(平和フォーラム事務局長)
普天間基地即時返還、辺野古新基地建設反対に熱い思いでかけつけてくださいました多くの皆さんに、本当に感謝を申し上げたい。そして沖縄から遠路はるばるかけつけてくださった皆さんに本当に大きな感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。本集会、皆さんの思いを一つにして、いろいろな立ち位置や考えの違いを乗り越えて同じ目的に向かって、それぞれがそれぞれの努力をしていく、そのことを確認する集会。ぜひ、そういう集会にしてほしいと、実行委員会は心から願っております。私たちはこの間、力の限りこの問題に取り組んでまいりました。辺野古新基地建設の撤回を連立政権が決断していく、そのことがこの国のあり方を変えていく。私たちはそのように思い全力で取り組んでまいりました。
日米安保50年の今年、新しい政権の下で、私たちは東アジア諸国との連帯を基本に、新しい日米関係を築いていかなければなりません。そのためにはまず、日米間の根底に巣食っている利権構造を根絶やしにしなくてはならないと考えています。この間、日米同盟を危機に陥れると主張して出てくる人物、リチャード・アーミテージ、ジョセフ・ナイ、ケビン・メイヤ、すべてアメリカの国防次官補であったり、国防総省の日本部長であったりしています。旧来の政権を代表し、旧来の自民党政権とつながって利権の仲立ちをしてきた人物であり、彼らの発言を私たちは決して許してはなりません。この間のマスコミの報道は、このような旧来の関係に立って「日米同盟の危機」を煽るものであり、このマスコミのあり方も私たちは決して許すことはできないと思っています。
昨日、鳩山首相は施政方針演説で「命を守りたい」と表明しました。年間3万人以上の人々が自ら命を絶っていく時代に、「命」は政治にとっての重要なキーワードであるといえます。辺野古新基地建設問題をめぐって、マスコミや様々な人々が沖縄の基地は日本防衛のための重要な抑止力として、あたかも新基地建設が私たちの命を守るかのような発言をくりかえしています。このグローバルな時代、国境が希薄になっていく時代にあって、私たちの安全保障は根本から変貌してきています。「9.11テロ」以降の世界は、私たちがこの間主張してきたように、武力で安全は保障できないということを如実に表しているではありませんか。武力で平和はつくれない。そういう時代であることを私たちは忘れてはいけません。
沖縄は、歴史の中で翻弄され続けてきました。薩摩藩に、明治維新政府に、戦争に、アメリカに、そして今、全国最低水準の県民所得、最高水準の失業率。きびしい生活の中で沖縄県民は、名護の市民は、辺野古の住民は、いろいろな意見と住民相互の感情を乗り越えて、基地はいらないとの強い意志を示しました。新しい時代を沖縄から開こうとする皆さんの思いに、私たちは感謝し、連帯し、そして私たちも新しい時代に歩みだそうではありませんか。
「沖縄を返せ」。この歌詞は、単に本土復帰を示しているだけではないと思います。膨大な米軍基地の負担、そして政策的に捨てられてきた沖縄経済。沖縄は本当の意味で沖縄県民のものになっていない。沖縄は沖縄県民に返さなくてはなりません。沖縄の人々が辺野古新基地はいらないといえばいらないのだと。沖縄は国のものではない、アメリカのものでもない、自民党のものでもない、ゼネコンのものではないのだと。それが沖縄県民の思いだと。沖縄を沖縄のみなさんに返そうではありませんか。
新しい政権の下で、新しい時代を開いていく。もう自民党政権の時代ではありません。鳩山首相が所信表明演説で、沖縄県民の思いに寄り添うと約束しました。私たちもそう思っています。そして、そう願っています。新しい時代を、新しい日米関係を築いていこうではありませんか。私たちは、沖縄の皆さんと強い絆を結び、思いを同じくしてがんばろうではありませんか。今日の集会を実りあるものにするためにも、それぞれの場で、それぞれの立場でがんばっていこうではありませんか。そのことをここで確認しあって、主催者を代表してのあいさつにかえたいと思います。ともにがんばりましょう。
国会情勢報告
福島みずほさん(社民党党首・内閣特命担当大臣・参議院議員)
会場のお集まりの多くの皆さん、沖縄の普天間基地返還と、辺野古沿岸部に海上基地をつくらせない。県外、国外移設へ全力をあげていきますので、日本中で力を合わせていきましょう。よろしくお願いします。
去年9月に、沖縄県民の負担軽減のため、日米協定と在日米軍基地の再編について見直すことで臨むという、連立三党での合意をつくりました。その言葉は今、連立の中で活きています。12月、私たち社民党は「辺野古の沿岸部に海上基地をつくらせない」。そのために、皆さんと一緒にがんばりました。その結果、連立三党のトップで構成する、基本政策閣僚委員会。そこで、沖縄基地検討委員会が設置されて、社民党から阿部知子、服部良一両議員を送り、内閣をあげて全力で取り組んでいます。皆さん、どうか応援してください。
メディアや自民党は「先送りだ」と批判します。私は反論したい。沖縄が、みんなが、社民党もがんばったから、12月中に辺野古の沿岸部に海上基地をつくることを強行できなかったのです。何が迷走か。何が先送りか。14年間できなかったではありませんか。
何が迷走か、何が先送りか。14年間出来なかったではありませんか。10トントラックで、40何万回分砂利を入れて海をつぶしていく。海上基地建設など実現不可能な計画なのです。沖縄が許しません。国民は許しません。環境が大事だという人が許しません。ジュゴンが許しません。社民党が許しません。辺野古の海を一緒に守っていこうではありませんか。
コンクリートから人へ。鳩山内閣はいいます。まさにこれは、コンクリートから人へではないですか。砂利を入れて海上基地をつくる。そんな計画ではなく、普天間基地の返還と沖縄にこれ以上の負担を課すな。そのことに私たちは勝利したいと考えています。社民党はアメリカに視察団を送り、下院議員などさまざまな人々と話をしてきました。実現しなければ、日米関係が壊れるなんて、そんなことはありません。日本政府がきちんと決断して方針を出せばいいのです。
今年は韓国併合100周年、日米安保50年という節目の年です。私は皆さんたちと歴史を変えたい。そう思っています。強行していく、沖縄に負担を押し付ける。そんな政治と決別し、新しい政治を。国民が望めば、沖縄が望めば歴史を変えられる。計画が変えられる。そのことに勝利をしていきたいと考えています。皆さん、5月末にこの内閣は結論を出すといっています。だからこそ、これから数ヵ月、渾身の力を込めて絶対に勝ちたい。私は最近、政治はあらゆる可能性に挑戦していく技術と情熱が必要だと思うようになりました。みんなで思い努力し、世論を変えて政治を変えるために私たちは勝利していきましょう。普天間基地の返還、そして辺野古の沿岸部に海上基地をつくらせない。国外県外移設へ。そのことにどんなことがあっても勝利する。そのことを皆さんにお訴えし、渾身の力を込めて、がんばり抜くと申し上げ、私の心よりのあいさつとします。ありがとうございました。
国会情勢報告
斉藤つよしさん(民主党・参議院議員)
こうして全国から多数の仲間が集まっていただきました。心から連帯のエールをお送りしたいと思います。ごくろうさまです。そして、沖縄からいらした皆さん、本当にごくろうさまでございます。
先週、私もわずかな時間ですが、稲嶺進さんの勝利に向けて名護を訪れました。日曜日、稲嶺進さんの勝利。おたがい喜ぼうではありませんか。この勝利はこの会場に、また会場に来ることができない全国の仲間に感動と勇気を与えてくれたと思います。残念ながらこの間、名護の市長選挙、あるいは沖縄の県知事選挙、勝つことができませんでした。あと一歩。しかし、くりかえし全国の仲間と、そして沖縄の血みどろの闘いは、今回の名護の市長選挙に結実したのです。この結実を、現在連立政権に。グズグズやっている、そんなことはまっぴらです。素直に受け止めてもらいたいと思います。
私は総理大臣にはなれませんから、こうして連帯のあいさつや、超党派の議員仲間と連帯し、普天間の移設、県内はもとより、国内は許してはならないと思っています。グァムへ行ってもらえばいいではないですか。もとよりアメリカの基地なのです。アメリカの基地はアメリカでさっさと決めればいいではないですか。
昨年の8月30日、政権交代を果たしました。今の連立政権、そのことは全国で大きなうねりは、自公連立政権への反対の、のろしであったと。そして、この基地問題であれば、はっきりとアメリカにノーという政権になってほしいということ。何よりも、先の総選挙で沖縄では自公政権の候補は一人も当選できませんでした。そのことで、民意は表明されているではありませんか。
この連立政権の発足と同時に私はアメリカにメッセージを告げるべきだったと思います。しかし、まだ間に合います。今度の名護市長選挙の結果、そして今日以降の皆さんと私たちの闘いによって、その結果、これはアメリカに沖縄の新基地建設は許さないという意思表示をしようではありませんか
昨日、鳩山首相の施政方針演説を聴いておりまして、「命を守りたい」という言葉に、じんときました。それならば武器もいりません。戦争はダメなのですよ。そして、基地はいらないのですよ。日本国内もそうです。全世界からです。そのことを訴え続けようではありませんか。本日の集会にご参加の皆さんへの連帯のメッセージとします。
ともにがんばりましょう。
沖縄からの報告
山城博治さん(沖縄平和運動センター事務局長)
この広い会場いっぱい、大結集をいただきました全国の仲間の皆さん、心から感謝を申し上げます。沖縄から100名を超えて結集いたしました。沖縄現地を含めて、全国のこの総決起に心から感動を覚え、勇気をいただいて力強い声援に感謝しています。本当にありがとうございます。
さてお話にもありましたように、1月24日の名護市長選挙において、6期24年続いた自民党政治を打ち破りました。私たちは、「辺野古に基地はいらない」、「沖縄の基地の新設は断固反対する」ことを明確に宣言しました。沖縄は沖縄の闘いを打ち立てて、今は全県下に普天間の即時返還と辺野古の新基地建設反対、基地のたらいまわし反対の大きな大きな炎が燃え上がっております。
同時に、福岡で、大阪で、東北で、北海道で全国いたるところで沖縄に連帯し、沖縄の米軍基地の整理・縮小・撤去を実現しようという、大きなうねりが広がっています。私たちはいよいよ、その力を総結集して、全国の仲間とともに、沖縄の米軍基地に目に見える政治決着をする。そのようにしたいと決意を新たにしております。
政府から聞こえる声は、いったい何なのでしょうか。平野官房長官にいたっては、「名護市長選挙の結果を斟酌する必要があるのか」、「新しい基地をつくるのに自治体の首長の合意が必要なのか」。そこまで言い放っています。にわかに信じがたい発言でありますが、それ以降もくりかえし発言しています。いまや沖縄に大きな水をぶっかけるどころか、沖縄の闘いに背を向ける、政府のありえない発言として受け止められています。
沖縄のある国会議員が「ぶん殴ってやりたい」といいました。こういうのも当然であります。ぜひそのことを、政府はしっかり受け止めてもらいたいと思います。
日本政府に対して、アメリカの常識を超えた圧力があることは百も承知であります。しかし皆さん、戦後65年を迎えようするいま、この主権国家日本に、アメリカの植民地があることを忘れる訳にはいきません。鳩山内閣がアメリカからの自立を求めて、平和な東アジアを構想するならば、一刻も早くこのことを終わらせるべきであります。沖縄に基地のない平和な沖縄を返せ。そのことを政府はしっかりとやり遂げるべきであります。
今日は辺野古からも、ヘリパット建設を阻止している東村・高江からも、爆音を抱える普天間爆同からも、多くの団体がここに結集しております。皆さん、普天間基地だけではありません。ごった煮のように詰め込まれた沖縄の米軍基地を、整理・撤去しましょう。それは政府だけの責任ではない。ここに集まった一人一人の国民の、市民の責務であり、そのことによって成し遂げられるものだと思っております。一緒にがんばりましょう。
沖縄からの報告
安次富浩さん(ヘリ基地反対協共同代表)
全国からお集まりの仲間の皆さん。今日の集会を大成功に終わらせて、それぞれの各地域に戻って、本当に日本の現状を変えていく。アメリカの軍隊をいつまでも日本に駐留させる今の社会を変えていく闘いにぜひ、沖縄の闘いと連動して運動をつくりあげていただきたいということを、まずお願い申し上げます。そして、今日この場で名護市長選挙の勝利を報告できることを、私は心から心からうれしく思っています。この市長選挙に多くの仲間が応援にかけつけてくれたことを、壇上から御礼を申し上げます。同時に私たち、辺野古の現地座り込みに全国から多くの皆さんが支援の輪ととして、一緒に座り込みに参加してくれて、様々なかたちで応援してくれた。この闘いのうねりが現在をつくりあげたと思います。
さて皆さん。時間が5分と言われていますので、本当は1時間いただきたいのですが、何とか5分でまとめていきますので、ぜひ私の思いを共有していただきたいと思います。
まず今回の、市長選挙の結果についてです。最初に鳩山首相は、「市長選挙の結果を判断材料にする」といった訳です。そのことを受けて私たちは、「市長選挙に何が何でも勝たなくてはならない」という闘いをやった訳です。
そして、私たちは市長選挙に勝ちました。もうこれ以上の民意はないはずです。これに対して平野官房長官は、私たちの怒りに水をかけるような発言をしました。はっきりいってふざけるなと。足を蹴飛ばしたいという国会議員の方もいらっしゃいましたが、私がそばにいたら、私は平和主義者ですが、おそらく私だったら鉄拳を加えたでしょう。それくらい沖縄のみんなは怒っている訳です。
皆さん、今の沖縄を作り上げてきたのはアメリカ政府と日本政府。その日本政府の自公政権を国民の力で変えた訳ですよ。そうであれば、なぜアメリカに言い訳する必要があるのですか。稲嶺新市長は、「アメリカとの約束を守るのに、何で沖縄県民との約束は守らないのですか。」はっきり言明します。「ああ、稲嶺進を市長に押し上げてよかった」なと。その一言で私は本当にこの苦労を共有できる市長が誕生したことに誇りを持っています。
皆さん、この13年の闘い。それから、この1年の闘いで絶対に決着をつけたいと思っています。今、沖縄では自民党の皆さんですら、「県外移設」と言っている。そうすると、今回の市長選挙に勝って、仲井真知事はどうするのでしょうか。仲井真知事は、「名護市長が辺野古移設を言っているから私も移設」と言っているのです。そうすると知事は市長が建設反対といえば、彼は変わるということです。そういう闘いを作り上げた訳です。これから私たちは辺野古の基地をつくらせないと同時に、県内移設は絶対ダメだというそういう闘いを現政権に突きつけていきたいと思います。
この三党の、あるいは政府与党を含めて、5月までに移転先を決めると言っていますが、昨日の国会答弁で鳩山首相は、普天間固定化はありえないと。そうであれば、辺野古への新基地建設もできない訳です。そして、私たちの望みは、県外にもつくる必要はない。アメリカに持って帰れ。元々アメリカの基地ですよ。アメリカが引き取らなければ太平洋の藻屑に消えればいいのです。他のところへ持っていく必要はない。こういう闘いを全国津々浦々で、皆さんと一緒に沖縄の闘いを共同でつくりあげましょう。
沖縄からの報告
伊佐真次さん(「ヘリパットいらない」住民の会共同代表)
皆さんこんにちは。私は沖縄県の東村というところから来ました。私が住んでいる「やんばる」には、まだ自然がたくさん残っています。貴重な動植物の宝庫です。名護市辺野古からだと車で1時間北上します。
この亜熱帯の森を利用してジャングル戦闘訓練をしているのが米軍海兵隊です。東村となりの国頭村にまたがり、森の中で人殺しの訓練を行っています。トラックに乗せられて基地の中へ入っていく兵士はまだ若く、あどけない印象を受けるほどです。そんな若者が他国へ攻めていき、人間を殺せるよう、そんな訓練をしているのです。訓練場ではペイント弾と呼ばれる弾を使い、実戦さながらの訓練が行われています。ヘリコプターによる離着陸や、負傷兵を救出する訓練も行われているようです。
ヘリの騒音の被害もありますが、墜落の危険もあります。10年ほど前には、CH53ヘリが国頭村の海上へ墜落、4人が死亡するという事故も起きています。96年のSACO合意の中で、北部訓練場の過半の返還が決まりました。しかし条件として、返還する側のヘリパット7つを残る部分に移設するというものです。
そんな条件が受け入れられるはずがありません。そうでなくても、15のヘリパットが残るのです。移設場所も、沖縄本島で最も自然度が高い絶滅危惧種のノグチゲラやヤンバルクイナが生息するところです。生物学者らの反対の声もあがり、もちろん高江区も区民大会を開き、反対を決議しました。
ところが防衛局は環境アセスをやった、ヘリパットを7基から6基に減らしたと工事を着工しようとしました。高江区は再び反対を決議し、明確な意思表示をしました。それでも防衛局は2007年7月、工事を行うとマスコミに発表。住民の固い決定を無視したのです。
小さな村の中のさらに小さな160人の高江。反対運動などしたこともない、30代から40代の動ける人。それと、県内県外の多くの人々で座り込みというかたちで闘ってきました。防衛局の予定としては、昨年7月までに工事は終了しているはずでしたが、資材の砂利を搬入したくらいで、工事は止まったままです。業を煮やした防衛局は、住民ら16人に対し、通行妨害禁止の仮処分を那覇地裁に申し立てました。話し合いを求め、粘り強く訴えてきた住民を、権力を持つ国が司法を使って住民運動を弾圧する前代未聞の申し立てです。
昨年12月、1年2ヵ月という異例の時間をかけ、判決は12名が却下、2名に妨害禁止を命じました。そして、昨日沖縄防衛局は、裁判所に通行妨害禁止を求めて提訴しました。本裁判を起こすということです。国策に従わないものは裁判にかけるという脅しです。
安心して生活を送るため、危険から身を守るため、その行動を許さないなら、この国に民主主義はあるのかと問いたい。全国で国や大企業の無謀な事業に意義を申し立て活動する人々への圧力にもなるでしょう。
鳩山首相、県民の負担軽減を言うなら、訴訟を取り下げ、自然破壊、生活破壊のヘリパット建設はやめてください。普天間も移設先を探すのではなく、早期返還を求めていきましょう。県内県外、国外もダメ。グァムに押し付けてもダメです。戦争のための基地はどこにもいらない。憲法9条の精神を世界に広げようではありませんか。
連帯のあいさつ
神田公司さん(合志市議会議員)
みなさんこんにちは。
「普天間飛行場の閉鎖・返還と海兵隊のアメリカ本国への移転を求める自治体首長・議員の共同声明」を昨日、政府・内閣官房・防衛省・外務省・内閣、そして民主党・社民党・共産党・国民新党に届けてきました。
私たちは、あくまでも普天間基地の閉鎖・返還、辺野古への代替移設をやめること。そしてさらに、この間2006年からのロードマップの中で示されたグァム移転を3年間隠し続けたことに対し、与野党問わず、これを検証すべきだという共同声明を出しました。
沖縄の皆さんの闘いには、とても足元には及びませんが、全国の自治体議員として、伊波宜野湾市長を始めとする15名のメンバーが呼びかけ人になり、沖縄に連帯するだけではなく、米軍の再編そのものを問い、この3年間に自公政権が虚偽答弁をくりかえし、このグァム移転に60億9000万ドルもの支出を決めたことを国民に黙ってきたことに対し、心から糾弾していきたいというふうに思います。
私たちは、鳩山政権が目指したコンクリートから人へ、そして情報公開というように、心からそれを求め、期待をしてきました。しかしながら、平野官房長官の人間として絶対言ってはならない、沖縄の気持ち、日本の多くの市民の気持ちを裏切る発言を糾弾し、ぜひとも辺野古に基地をつくらせない。
普天間を閉鎖・返還することを実現していただきたいということを求めてきました。とりわけ私たちは全国の自治体首長、議員167名の連名で声明を出しましたが、今後とも第2弾、第3弾、5月の政府決定に向けて、全国の地方議会でも、そして全国各地の闘いに自ら参加し、沖縄と結びついてがんばっていきたいというふうに思います。どうか今後ともよろしくお願いいたします。
連帯のあいさつ
井原勝介さん(前・岩国市長)
皆さん、こんにちは。ご紹介いただきました前岩国市長の井原でございます。今日は、大切な集会が行われるということで、はるばる…。どこの県にあるか知っていますよね? はるばる山口県からかけつけてまいりました。大変大勢の方が集まっていらっしゃいますので、われわれも、私も勇気をもらっています。様々な議論が今出ましたので、一言共通の認識を持つために言わせていただきたいと思います。
皆さん、民意とは何でしょうか。もちろん、市民の意思であります。そして、政治にとって、いちばん重いものであります。普天間基地の移設に関しては、13年前に名護で住民投票が行われています。あれが名護の民意だと私は思います。以来、それを国はお金と公共事業などで、その民意をねじ曲げてきたのです。今回ようやく、この民意と政治・市長が一致した訳であります。この民意を尊重せずして、政治はありえないと思います。これから、移設先が検討されます。どうすればいいのでしょうか。少し私も不安です。旧政権のように、勝手に役人や一部の人たちが決めて、それを地域に押しつけるということでは、決してうまくいきません。もちろん、内密に協議するべき時もあります。でも、必要なときには情報公開を行い、そして関係する住民の意見を聞いて、まさに民意を踏まえて合意を得た案をつくるべきです。民意の合意のない案はいくらつくっても、実現不可能な絵に描いた餅であります。それは、この沖縄の10数年が立派に証明しているではありませんか。
国防は国の専管事項である。国が責任を持って決める。旧政権でもそう言われました。今もそういう声が時々聞こえてきます。確かに、地方自治体が国防や安全保障を決める権限は持っていません。役割分担といえば、国の役割であります。
でも間違ってはいけません。「国民は物を言うな」という意味での専管事項では断じてありません。われわれがつくった政府であります。安全保障・国防、われわれを守るための国の政策です。国民の意思を踏まえずして、国民の理解と協力を得られずして、国防政策、国の政策といっても何の意味もありません。そこを間違ってほしくないと思います。
ましてや一部の役所、一部の政治家が勝手に決めて押しつけるなど、断じて許されることではありません。われわれの民意を踏まえた国防政策が出来上がってこそ、その政策の基盤は強化されます。交渉力は強化されます。そこから、外国との交渉が始まります。そういう政策であれば、必ず外国も理解するし、尊重せざるを得ません。
先ほど、民主党と社民党の代表の方も来ていらっしゃいました。私は、今の民主党を中心とする政権を評価しています。まだまだ難しい課題がたくさんあります。でも、新しい改革に向けて挑戦は始まっていると思います。もう少しわれわれは長い目で見なくてはなりません。国内政策はがんばっていると思います。でも、外交安全保障はまだまだであります。でも、われわれは今までのようにまかせておけばいいというものではありません。まかせておいて、いいことには決してなりません。われわれが行動して政府を動かす、変えていく。そういう責任がわれわれにはあるのです。
せっかく来ましたので。沖縄問題、大きく動いていますが、実はその影に隠れて岩国は大変な状況になりつつあります。年末の予算編成の中で、空母艦載機部隊の岩国移駐と、それに伴う愛宕山という市街地の真ん中にある山を米軍住宅にするために買い取るという経費が合計約270億円、政府の予算案に計上されてしまいました。ということは、岩国は旧政権が決めたとおりにそのまま行うという意思が示されてしまったのです。何が原因か。地元の市長も知事もお金と引き換えに何でも受け入れますという姿勢なのです。完全に足元を見られております。
岩国は、旧政権のやり方をそのまま押しつけるなど決して納得できません。新たな闘いが岩国でもこれから始まろうとしています。ぜひ、岩国のこともどうか忘れないでいただきたいと思います。
沖縄の闘いは、この闘いを契機にして、上から決められるのではなく、国民の側から決めて動かす。外交も動かしていく。そうした大きなうねりを沖縄とともに岩国も一緒になって、そして全国の皆さんとともに市民国民が結束して、大きなうねりを起こそうではありませんか。今がそのときであります。どうもありがとうございました。
デモ行進出発ソング
太田武二さん(新運転書記長)
太田さんの歌唱指導で、「沖縄をかえせ」を合唱しました。
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