イギリスの労働組合「ユナイト・ザ・ユニオン」が、米・英・仏軍によるリビア空爆の中止を呼びかける声明を発表しました。この声明は、「ユナイト・ザ・ユニオン」ならびにイギリス最大の反戦運動団体「ストップ・ザ・ウォー・コアリション」のホームページに掲載されました。以下に日本語訳の要約を記載します。


「ユナイト」のリビアに関する声明  軍事介入の即時中止を求める
2011年4月4日

「ユナイト」(イギリスとアイルランドでの最大の労働組合)は本日、イギリス・フランス・アメリカ政府に対して、リビア空爆の中止を求めた。

「ユナイト」は軍事介入が間違いであり、内戦の長期化を誘発すると考える。平和的手段による決断のためには、即時停戦が当然求められるべきだと訴える。

「ユナイト」は声明で、「『ユナイト・ザ・ユニオン』は、イギリス・フランス・アメリカの軍隊によるリビアへの攻撃は、間違いであり中止されるべきだと信じている」と表明する。

カダフィ大佐と彼の体制を支持しない。またアラブ世界で進んでいる民主主義と自由のための運動を強く支持する。「ユナイト」は現在の軍事的介入が間違いであると確信する。その理由は以下の通りである。

●地上での戦闘終了のために何も行われなければ、軍事介入はリビアの民衆を殺害の危機にさらすことになる。

●軍事介入は内戦を長期化させることになる。必要なのは、調停の受け入れによる停戦である。

●軍事介入は、リビアの全部または一部での軍事占領を拡大する可能性を高める。イラクやアフガニスタンにおける同様の占領は、そうした干渉がいかに破壊的で逆効果であるのかを示した。こうした介入は、この地域での戦争の拡大を招くことになる。

●この行動には、まったくアラブの関与がなく、ロシア・中国・インドが反対し、中東全域での戦争を誘発する政策を持つ西欧諸国にゆだねられている。

●軍事介入は、バーレーンやサウジアラビアの独裁政権に対して見せた寛容さとは対照的だ。彼らは自国の民主化運動に対する抑圧を許され、罪を逃れている。

我々はイギリス政府に対して再考を求める。軍事行動の中止を要求する。国際的な調停による全面的な停戦を要求する。


Unite the union
  声明のページ
Stop the War Coalition
  声明のページ


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