憲法審査会レポート、2023年
2023年11月03日
憲法審査会レポート No.24
今国会での憲法審査会をめぐる動きについて
10月20日から、第212回臨時国会が開催中です。23日の所信表明演説で、岸田首相は「国会の発議に向けた手続を進めるためにも、条文案の具体化など、これまで以上に積極的な議論が行われることを心から期待します」などと述べ、改憲へ執着する姿勢を示しています。
この間、とりわけ衆議院での憲法審査会の定例的開催が強行されてきました。また、維新の会や国民民主党による後押しなども続いてきました。今国会においてはさらに「論点整理」などを積み上げて、具体的な条文案作成へとステップを進めていくことが狙われている状況にあると言えます。
11月2日に開催された今国会1回目の衆議院憲法審査会は、幹事の選任という事務手続きのみの議事でしたが、終了後の取材に対して維新の馬場代表が改憲に慎重な立憲民主党は退場すべきなどと強い調子で語っているように、さらに改憲を呼号しながら立憲野党への攻撃を強めることも予想されます。
本レポートは、国会開催中は週1回ペースでの発行を続けていく予定です。引き続きのご注目をお願いするとともに、いま・まさに改憲をめぐる重大な局面にあるという危機感を、地域・職場で共有していただくことを強く呼びかけます。
なお、今週の参議院憲法審査会は不開催でした。
【マスコミ報道から】
今国会で初の衆院憲法審査会 憲法改正めぐり与野党議論へ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231102/k10014245461000.html
“衆議院憲法審査会は今の国会で初めて開かれ、幹事の選任を行いました。”
“これに先立って開かれた幹事会では、森会長らがフランスなどを訪れた海外視察の報告を来週9日の審査会で行うことを決めました。”
憲法改正「首相の本気度」問う声 衆院審査会、初日は1分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023110201126&g=pol
“自民内では、首相が改憲に前のめりな発言を続けるのは、総裁再選や衆院選をにらみ「保守派の支持をつなぎ留めるため」との見方もある。維新幹部は「首相は本気で改憲を進めなければ自分の首を絞める。保守派の支持離れが進む」とけん制した。”