声明・申し入れ、2013年

2013年08月06日

被爆68周年原水爆禁止世界大会 ヒロシマ・アピール

ヒロシマ・アピール

 「核と人類は共存できない」
 世界最初の原子爆弾が炸裂したあの日から68年目のこの夏、私たちはここ広島の地に集まり、核廃絶・脱原発の流れを大きく前進させるための誓いを新たにしました。
 原民喜が、原爆小景の中で「日ノ暮レチカク 眼ノ細イ ニンゲンノカホ ズラリト河岸ニ ウヅクマリ 細イ細イ イキヲツキ ソノスグ足モトノ水ニハ コドモノ死ンダ頭ガノゾキ カハリハテタ スガタノ細イ眼ニ 翳ツテユク 陽ノイロ シヅカニ オソロシク トリツクスベモナク」と表した惨状を繰り返させてはなりません。
 世界では、「核なき世界」を求めるといいながら、米オバマ政権は臨界前の新型核実験を繰り返しています。また、朝鮮民主主義人民共和国の核実験、イランの核疑惑など、核拡散の動きが広がっています。人類は未だ世界に存在する約17000発を超える核兵器による核脅威にさらされ続けられている事実を忘れてはなりません。2015年には被爆70年目をむかえ、NPT(核不拡散防止条約)再検討会議が開催されます。2010年に確認された「核なき世界の追求」と行動計画のさらなる具体化を求めヒロシマから声を大きく、取り組みを進めていかなければなりません。
 東日本大震災による福島第一原発の事故は広島原爆の168個分の放射線を撒き散らし、原発事故の恐ろしさを私たちに見せつけました。「薄氷の安定」であることを露呈するとともに、汚染水の問題や除染作業、廃炉に向けた工程など全く見通しはたっておらず、結局原発事故の原因究明もままならないまま、政府は早々と「収束宣言」を発表しました。原発推進派は原発の再稼働なしには経済発展はないとして再稼働にむけて進んでいます。私たちは核の平和利用というまやかしに騙されることなく全ての原発の廃炉を求めます。さらに、ヒロシマの経験を活かしフクシマに支援・連帯をしていくことが私たちに求められています。
 
 あの暑い68年前の夏、広島・長崎の原爆投下を経験してきた私たちは、一昨年にはフクシマでの原発事故を経験しました。核時代に生きて来た私たちに、ヒロシマは、人類が生き残るために核兵器を廃絶するしかないことを教えています。フクシマは全世界から原発をなくすことが必要なことを教えています。「核絶対否定・核と人類は共存できない」ことを強く訴え、核も戦争もない平和な21世紀を子どもたちに贈るとりくみを全力で進めます。
 
○すべての核兵器をなくし、核と戦争のない21世紀をつくろう!
○2015年NPT(核拡散防止条約)再検討会議における具体的行動計画の策定をめざそう!
○核兵器禁止条約を実現しよう!
○北東アジアの非核兵器地帯条約を実現しよう!
○全ての原発の廃炉をめざそう!
○原発の輸出を止めよう!
○原発事故の被災者と被曝労働者の健康と命と生活の保障を政府に強く求めよう!
○国是とした非核三原則を守ろう!
○被爆者援護施策の強化ですべての被爆者支援を実現しよう!
  ノー モア ヒロシマ、ノー モア ナガサキ、ノーモア フクシマ、ノー モア ヒバクシャ

2013年8月6日

被爆68周年原水爆禁止世界大会・広島大会
 

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