鹿児島県阿久根市・竹原信一市長の差別記述に抗議する
フォーラム平和・人権・環境事務局長 藤本泰成
鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は、自身のブログ(「住民至上主義」11月8日付記事「医師不足の原因は医師会」)に「高度医療のおかげで以前は自然に淘汰された機能障害を持ったのを生き残らせている。結果 擁護施設に行く子供が増えてしまった」(全て原文ママ)と記述しました。
基本的人権の尊重に基づいた共生社会をめざす私たちフォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)は、この記述が「障害者」に対する重大な差別であると考えます。
「障害者」が生きる権利と、医療・福祉にかかる財政問題を天秤にかける言説自体がそもそも重大な差別性をはらんでいます。人間が、人間を値踏みし、人間を選別する「優生思想」といくばくかの距離もありません。
「障害者」をはじめすべての人間が互いに尊重しあい、支えあい、共に生きる社会に向けて、私たちは一歩一歩切り拓いてきたし、またその実現に向け、なおいっそうとりくんでいくことが求められています。「淘汰」「機能障害を持ったの」などという表現には、共に生きていく者としての視点や共感は、存在しません。
竹原市長の記述は、多くの人々が多くの努力をもってたたかいとってきた社会的な前進とは正反対の、時代を逆戻りさせるものでしかありえません。
竹原市長は、この記述に対して抗議する「障害者」団体との面会を拒否し続けた末、12月18日にようやく「障害者の政治参加をすすめるネットワーク」のメンバーとの面会に応じました。「乱暴で誤解を招いた」として修正するとしたものの、差別的表現を持ち出しながら「言葉を制限すると文化がしぼむ」と開き直り、さらに19日の後援会の集会では「謝ったら竹原の全部を否定することになる。これは戦いだ」などと発言しています。
これら竹原市長の一連の振る舞いに見られるように、この問題は単なる表現上の誤りではなく、竹原市長自身の「障害者」に対する差別意識に裏打ちされたものです。また多くの人からの抗議に対し省みることのない竹原市長は、民主的に運営されるべき行政の長たる適格性に欠けていると言わざるをえません。真摯な謝罪を抜きにして許されるものでは、断じてありません。
私たちは、自らの引き起こした差別記述問題について、未だ謝罪しないばかりか開き直る竹原市長に、怒りをもって抗議します。そして当事者からの抗議を受け止め、ただちに当該記述について謝罪することを求めます。
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