2009『在日朝鮮人歴史・人権週間』全国集会アピール
『在日朝鮮人歴史・人権週間』全国実行委員会
*ここで使用する「朝鮮」とは南北朝鮮全体を包括するものであり現在の国籍に限定されない概念である。
私たちは、8月以降の電撃的な朝米交渉と南北朝鮮の新たな動きが始まろうとしている時期に、全国集会を開催した。
今回の開催地は、戦争末期の強制連行により空襲下でも防空壕にも入れず亡くなった被害者、一千人以上の強制連行者の年金名簿の確認から全国屈指の地下工場等、典型的な強制連行地である。
私たちは、強制連行被害者遺族の証言、日本弁護士連合会の勧告と報告書から朝鮮人強制連行の歴史的事実を法的な視点から討議し、以下のことを確認した。
第一に、朝鮮人強制連行の「強制」には、官憲が家に押し入り連れて行ったとの「肉体的」強制のみならず、いい仕事があるとして騙して連れていった「精神的強制」が含まれる。
すなわち強制連行には日本軍「慰安婦」、「労務動員」、軍人・軍属等の連行等が含まれるが、これを意図的に「肉体的強制」に限定する一部の主張は、当時の法律に違反するのみならず、重大な人権侵害に該当することを確認する。
第二に、朝鮮人強制連行は、朝鮮本土から海外への連行のみならず、日本国内から海外と日本国内の作業所への連行が含まれる。このことは既に歴史学者のみならず日本政府も認めている。
とりわけ、1920年~30年代に土地を奪われ日本国内に移動した在日朝鮮人男性のほとんどは、日本国内での徴用等により海外と日本国内の軍需工場等の作業所へ連行されている。在日朝鮮人のほとんどが強制連行被害者とその遺族であることを確認する。
第三に、すでに戦後64年を経過し、日本を除く過去の加害国は被害国と被害者に対し、誠実な対応により新たな友好関係を構築している。
しかし、遺憾ながら日本は、唯一残された被害国、朝鮮民主主義人民共和国とは、過去の清算も国交もなく、未だ世界で唯一、加害国の責任を果たしていない国である。
このようなことから、戦後も日本に居住することになった在日朝鮮人は、現在も戦前と同様に加害国から様々な差別と抑圧を受けている。被害者へ年金差別、重要な原状回復である民族教育への制度的な差別から「チマ・チョゴリ」事件まで、日本政府の責任は現在に継続されていることを確認する。
私たちは、日本政府が過去の加害の歴史と教訓から平和と友好のためには日朝関係を改善させることが不可欠であり、そのためには「制裁」措置を即時撤回することが求められていることを今、強くアピールする。
私たちは、在日朝鮮人の歴史と人権は分離できないことを再度確認し、「在日朝鮮人歴史・人権」運動を推し進めることを、ここに宣言する。
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