声明・申し入れ、2009年

2009年03月13日

「在留カードに異議あり!」NGO実行委員会/「入管法改悪に反対する」NGO緊急声明

日本政府は、3月3日「住民基本台帳法」(住基法)改定案を、また3月6 日「出入国管理及び難民認定法」(入管法)改定案と「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法」(入管特例法 )改定案を閣議決定し、今国会に各法案を上程した。外国籍住民やマイノリティの人権保障に取り組んでいる私たちNGOは、国会審議において以下のことを求めたい。

  1. 国会は、審議にあたって、上記3法の改定案の当事者となる外国籍住民の意見を広く聴取する場を設けること。
  2. 国会は、外国籍住民に対する徹底した管理強化を図る「入管法改定案」において、外国籍住民のプライバシーおよび個人情報保護の要請に反し、また日本国籍者にはとうてい許されないデータマッチングを可能とする点を含め、多岐にわたる問題点を明らかにし、入管法改定案を廃案とすること(とりわけ、改定案第19条の4、第19条の16~18、第22条の4第7号、第23条、第61条の 8の2、第71条の2~3、第75条の2~3については、慎重な審議が望まれる)。
  3. 国会は、「入管特例法」の改定にあたって、その対象者である旧植民地出身者とその子孫の歴史的過程および在日二世・三世・四世が大半を占める現状を踏まえて、その地位と権利を明示すべきである。少なくとも、特別永住者証明書の7年ごとの更新を義務づける改定案第12条、同証明書の受領・携帯・提示義務を定める第17条および刑事罰条項を削除すること。
  4. 国会は、「住基法改定案」において、住民基本台帳が住民の基本的な情報を正確に把握し住民行政の基礎とするための制度であることに適合するように、入管法改定案による「新たな在留管理制度」との連動を排除すること(とりわけ、住基法改定案第30条の50、第39条については、慎重な審議が望まれる )。また「外国人住民票」に「国籍」以外の身分事項(在留資格、在留期間等 )を記載することは、市町村による行政サービスのために必要ではなく、住基法改定案から削除すること。
  5.  国会は、すべての在日外国人における、「住民」としての地位と権利、国際人権諸条約が定める「民族的マイノリティ」としての地位と権利を確立するため、「外国人・民族的少数者のための人権基本法」を制定すること。 

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