声明・申し入れ、2008年

2008年06月12日

自衛隊イラク派兵は違憲だ!日米軍事一体化に反対する6・12集会決議

集会参加者一同

 4月17日、名古屋高等裁判所(青山邦夫裁判長)は、自衛隊イラク派兵差止訴訟判決において、イラク派遣の航空自衛隊の活動が米軍などの武力行使と一体化したものであり、それはイラク特措法および憲法9条に違反するとの判断を下しました。あわせて、同判決は、原告らが主張した日本国憲法がうたう平和的生存権は、すべての基本的人権の基礎にあってその享有を可能ならしめる基底的権利であるとし、その具体的権利性を確認しました。

 その後、5月2日、この名古屋高等裁判所の判決は確定しました。

 政府はこの判決に従い、直ちに自衛隊をイラクから撤退させる責任があります。

 にもかかわらず、この判決に対して福田首相は「違憲判決は傍論だ」などと称して、いまなおこれに従おうとしておりません。三権分立を原則とする日本国憲法の下で、憲法99条によって遵守義務が課せられている政府と首相が、確定した名古屋高裁の判決に対してこうした態度をとることは断じて許されるものではありません。

 判決後、こうした政府の姿勢に呼応して、自衛隊の田母神航空幕僚長は「そんなの関係ねえという気持ちだ」などとのべ、判決を無視する姿勢を露骨に示しました。自衛隊という特殊な実力組織の最高責任者がこうした憲法無視、判決無視の姿勢を示すことはきわめて危険なものであり、平和を願う私たち市民にとって絶対に容認できるものではありません。

 本日、さまざまな市民団体などが共同して「自衛隊イラク派兵は違憲だ!日米軍事一体化に反対する6・12集会」を開いた私たちは、日本国憲法第9条の精神に基づいて、ただちに自衛隊のイラク派兵を打ち切り、撤退させることを要求します。そしてこの米軍のイラクをはじめとする戦争のグローバルな規模での出撃拠点としての在日米軍基地の強化に反対し、原子力空母横須賀母港化をはじめとする基地の再編強化、日米軍事一体化の動きに強く反対します。

 また私たちはあらためて「武力で平和はつくれない」ことを確認し、来年1月で期限が切れる新テロ特措法(派兵給油新法)の延長や、7月に期限切れとなるイラク特措法の延長に断固として反対します。そして、いま福田内閣と与党が進めようとしている、いつでも、どこへでも自衛隊を派兵し、武力行使ができるようにするための「自衛隊海外派兵恒久法」の制定の動きに強く反対します。

 福田内閣は名古屋高裁判決に従え!自衛隊をイラクから直ちに撤退させよ!
 在日米軍基地の再編強化反対!原子力空母横須賀母港化反対!日米軍事一体化反対!
 新テロ特措法延長反対!イラク特措法延長反対!海外派兵恒久法制定反対! 
 

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