声明・申し入れ、2008年
2008年04月02日
東北アジアの平和と日朝国交正常化に向けて制裁をやめ対話を求めるアピール
「東北アジアの平和と日朝国交正常化」集会参加者一同
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発をめぐる6ヵ国協議は、2007年2月の合意によって大きく前進しました。また、米朝協議が軌道に乗り、7年ぶりに南北首脳会談が開催され、朝鮮戦争の休戦体制を平和体制に転換するための当事国間の話し合いなど、全体として多くの点で進展しました。 2007年末からは韓国で南北融和よりも核問題解決優先の李明博が大統領に当選したことや、3核施設を2007年内に無能力化する作業が完了せず、核計画の申告をめぐって対立がつづくなど、若干の停滞はあるものの、半世紀以上つづいた朝鮮半島の民族分断と戦争状態の解消という方向に大きな変化はなく、米国もテロ支援国家指定の解除からさらに米朝国交正常化実現に向けて動いています。
しかし、日本は、2002年9月17日の日朝ピョンヤン宣言にもとづいて、植民地支配の「過去の清算」を果たし、朝鮮戦争以後の敵対関係を解消する好機だったにもかかわらず、安倍前内閣のもとで悪化した日朝関係は、当初、対話姿勢を示すかに見えた福田首相のもとでも、一向に好転していません。 6カ国協議の進展にもかかわらず、ミサイル実験や核実験を理由に開始・強化された経済制裁が、昨年10月には半年間延長され、朝鮮総聯関係団体、関係者への人権抑圧も続けられています。
私たちは、心ある多くの人々が手をつなぎ、いまこそ声を上げなければならないと考えます。私たちは、日本と東北アジアの平和と緊張緩和のために、核ミサイル問題と拉致問題の解決のために、以下の各項目を早急に履行するよう日本政府に要求します。
- 6カ国協議に積極参加し、日朝国交正常化交渉を本格的に再開すること。
- 4月13日を期限とする「制裁」措置、とりわけ万景峰号の入港禁止を解除すること。
- 「法令の厳格適用」の名のもとに、在日朝鮮人の生活と人権の侵害、ならびに在日朝鮮人団体に対する圧迫をやめること。
- 「過去の清算」のために日本がとるべき措置については、国交正常化交渉を通じて、誠実に履行する態度を表明すること。