日教組教研集会全体会中止に関わるプリンスホテルの不法行為に対する抗議声明
フォーラム平和・人権・環境事務局長 福山真劫
本日、日本教職員組合(以下日教組)は、2月2日~4日にかけて開催を予定している第57次教育研究全国集会の全体集会(以下教研集会)を、会場が確保できなくなったことを理由に中止とする決定を行った。このことは、全体会場として予定され使用契約を結んでいたグランドホテル新高輪(株式会社プリンスホテル、以下プリンスホテル)が、営業上の理由をもって一方的に契約を解除し会場の使用を認めないとしたことによる。1951年から日教組が56回を積み重ねてきた教研集会において初めてのことであり、日本国憲法が保障する集会・結社の自由を侵害する許し難い暴挙である。
プリンスホテルは、07年5月に日教組と教研集会の会場使用の契約を締結した。日教組は、契約締結にあたり事前に右翼団体の街宣行動等の問題及びその対応について十分な理解をホテル側に求めるとともに、契約締結後は実務的な打ち合わせを進めてきた。しかし、プリンスホテルは同年11月になってから、契約締結以降の調査において、右翼団体の街宣活動による周辺住民への迷惑やホテルの営業への影響が大きい事が判明したとして、契約の一方的な解除を行った。使用拒否をまげないプリンスホテルの姿勢に、やむを得ず日教組は、東京地裁に契約解除無効を求める仮処分を申し立てた。同地裁は12月26日仮処分を決定、プリンスホテル側の異議申し立ても、今年1月16日に却下した。プリンスホテルは東京高裁に抗告したが、1月30日に同高裁は、日教組に会場使用を認める決定を下し、プリンスホテル側の主張を「日教組や警察と十分協議することで混乱は回避できる」として却下した。
プリンスホテルは、全体集会開催の前日になっても、裁判所の命令に服する意志を見せず、あろう事か会場を他の団体に貸していることも判明した。最初から、法を守る意志のないことは明白である。日本国憲法と諸法律によって社会秩序を保つ法治国家にあって、あるまじき暴挙である。
日教組教研集会は、全国で教育に携わる多くの組合員、研究者などが、子どもたちにより良い教育を保障するために、1年間積み重ねた日々の実践や研究成果を持ち寄り、学校教育のあり方を考えるとともに、組合員それぞれが主体的に研鑽を積んでいく場として56年間たゆまず取り組まれてきた。ここから生まれてきた成果は、国民の財産と言っても過言ではない。労働組合の真摯な取り組みを妨害するプリンスホテルの姿勢を許すことはできない。
平和フォーラムは、今回のプリンスホテルの行為は、日本国憲法の保障する集会・結社の自由を侵害し、正当な労働者の活動を阻害し、ひいては日本の教育に対して大きな影響を与えたものと考える。日常から法令遵守を厳格に求められる企業活動にあって、司法の決定を無視する不法行為は絶対に許されるものではない。
平和と民主主義を守り、憲法理念の実現をめざす平和フォーラムは、今回の行為を決して許さず取り組みを進める。プリンスホテルに対しては断固抗議するとともに、企業として、今回の行為を真摯に反省しすることを強く要請する。
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