声明・申し入れ、2007年
2007年11月07日
平和フォーラム・日消連・全国農民組織連絡会議ほか/BSE対策に関する要請
平和フォーラム・日消連・全国農民組織連絡会議ほか
厚生労働大臣 舛添要一 様
2001年の牛海綿状脳症(BSE)の発生以来、日本におけるBSE対策は世界で最も厳しいものとなり、全頭のBSE検査、全頭からの特定危険部位の除去、肉骨粉の飼料への利用への禁止、トレーサビリティ制度の確立、米国などBSE発生国からの輸入禁止措置などにより、国内産牛肉は消費者の信頼を得てきました。
しかし政府は2006年8月から米国産牛肉の輸入を再開しました。また、2008年8月からは自治体が行うBSE検査のうち、20ヶ月齢以下の牛についての検査費用の補助を中止するとしています。さらには、自主的に全頭検査を継続したいとする自治体に対し、厚生労働省通知によって20ヶ月齢以下の牛のBSE検査をしないように圧力をかけたりもしました。
こうした施策は、食の安全を求める生産者・消費者の声を無視し、米国の食肉業界やその意を受けた米国政府の意向を受け入れようとするものです。これは、BSE問題の原因究明、世界からのBSEの根絶のための作業に反するものです。さらに、米国からは日本への牛肉輸出条件の緩和を求める圧力が高まっており、近く行われる日米首脳会談でも議題になると見られています。
このため、私たちはBSE対策を確立し、食の安全を図るため、政府に対し下記事項の実現を強く要請します。
記
- BSEの研究を今後も強化し、効果的な対策を実施すること。
- そのためにも、国内産牛肉の全頭検査の継続を行い、若齢牛におけるBSEプリオンの発見、生体牛での感染実験などを含め、BSE発症メカニズムの解明を続けること。
- 輸出プログラム違反を続ける米国産牛肉に対しては、輸入停止を含めて厳しい対応を行うこと。また、11月中旬に開催が予定されている日米首脳会談において議題となると予想される米国側からの牛肉輸出条件の緩和などには応じないこと。
日本消費者連盟(代表運営委員:富山洋子)
ふーどアクション21(事務局長:富山洋子)
フォーラム平和・人権・環境(代表・江橋崇)
全国農民組織連絡会議
全日本農民組合連合会(会長:谷本たかし)
全日本開拓者連盟(委員長:廣本隼人)
全国乳価共闘会議(議長:鉢呂吉雄)
全国出稼組合連合会(会長:細谷昭雄)
北海道農民連盟(委員長:西原淳一)
秋田県労農市民会議(議長:石田寛)