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平和軍縮時評2017年7月号 <論文紹介>北朝鮮の核の脅威を終結させる「包括的合意」プロセスの提案 田巻一彦
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核とミサイルを巡る緊張は、依然沈静化の兆しは見せていない。 米トランプ政権は一時の好戦的主張を弱め「圧力と対話」路線に傾きつつあるが、圧力をどのように、どのような対話に結びつけてゆくのかという全体戦略はまったく見えない。米国内でも対話を求める声が高まりつつあるが、それらの多くもまた「何をめぐって、何を対話するのか」つまり、包括的な外交解決の目的と筋道は明確ではない。 目ざす目標が「朝鮮半島の非核化」であることはいうまでもない。 しかし、トランプや安倍のように「まず、北朝鮮が核計画を放棄せよ、対話はそれからだ」というだけであれば、北朝鮮は到底乗ることはで
東京電力株式会社 社長 小早川 智明 様 被爆72周年原水爆禁止世界大会実行委員会実行委員長 川野 浩一申し入れ 2011年3月11日の東京電力福島第一原発事故は、暮らしと文化、そして夢までも奪い去り、世代を超えた健康影響に対する不安を与えました。こうした事態を招いた責任は厳しく問われなければなりません。事故から6年半が過ぎようとしていますが、事故の収束はいまだ先が見えない状況にあります。先日、ロボットを投入して、3号機の一部デブリの画像撮影に成功したことが発表されましたが。それで炉内の全体像がつかめた訳でもなく、高線量の中にある燃料デブリの取り出しにはさらに大きな困難が待っています。 また
今年も原水爆禁止世界大会が福島から始まりました。2011年3月11日の東日本大震災による福島第一原発事故から6年が過ぎましたが、廃炉作業の目途も立たず、いまだ8万人近くの人々が避難生活を余儀なくされています。さらに補償や健康、地域社会の復興など様々な課題が山積しています。福島大会は、そうした現状を明らかにし、脱原発への課題を検討しました。 7月29日、福島市の「県教育会館」に、県内や東北各県をはじめ、全国から720人が参加。主催者挨拶に立った大会副実行委員長の西尾漠さん(原子力資料情報室共同代表)は「安倍政権は原発事故など無かったかのように再稼働を全国区で進めている。しかし、福島の現
被爆72周年原水爆禁止世界大会・福島大会「フクシマアピール」
フクシマアピール 東電福島原発の過酷事故から6年4か月が過ぎました。福島第一原発では収束作業が続けられていますが、課題は山積し、廃炉作業についても困難を極めています。今もロボットを投入して格納容器内の燃料デブリの状況調査が行われていますが、今年2月に行われた1・2号機の調査では、ロボットも動かなくなるほどの高線量で、状況は明らかになりませんでした。また、汚染水対策の凍土遮水壁も、十分に凍らない部分と、凍りすぎて地盤が膨張する部分が出るなど、様々な問題が出ています。さらにトリチウム汚染水の「海洋放出」が浮上し、漁業関係者を中心に抗議の声が上がっています。 一旦ばらまかれた放射性物質の完全回収は不
2017年7月28日 朝鮮高校の無償化除外を違法とした大阪地裁判決への支持と国の控訴断念を求める声明 フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)代表 藤本泰成 7月28日、大阪朝鮮高級学校を高校授業料無償化の対象から除外したのは、憲法が規定する教育の平等に反するとして、学校法人「大阪朝鮮学園」が、国の処分取り消しなどを求めた訴訟で、大阪高裁(西田隆裕裁判長)は、原告側の主張を受け入れ、国に対して処分の取り消しを命じた判決を言い渡した。 判決は、下村博文文科大臣が行った朝鮮高校を無償化から除外する目的での文部省令改定は、教育の機会均等とは無関係な日朝
朝鮮学校への高校授業料無償化除外は適法との広島地裁判決への抗議声明
2017年7月20日 朝鮮学校への高校授業料無償化除外は適法との広島地裁判決への抗議声明 フォーラム平和・人権・環境 (平和フォーラム) 代表 藤本泰成 昨日、広島朝鮮学園とその生徒らが、2013年2月20日に文部科学省が省令改正をもって授業料無償化(現高等学校等就学支援金制度)の対象から朝鮮学校生徒を除外したことに対して、無償化の指定と国家賠償を求めた訴訟で、広島地裁(小西洋裁判長)は、原告の訴えをすべて却下する判決を下した。歴史的過程の中で日本での生活を余儀なくされた在日韓国・朝鮮人の子どもたちに、当然の権利として与えられてい