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核軍拡基調のトランプ政権の核軍事戦略 ―弾頭の低威力化や使いやすい核兵器の開発へ― 湯浅一郎
2018年1月から2月にかけ、トランプ政権の核軍事戦略が相次いで発表された。中国、ロシアとの競争を優先課題として、冷戦思考に回帰する危険なものである。ここでは、核態勢見直し(以下、NPR)と国家防衛戦略(以下、NDS)につき分析する。 (1)核兵器の役割を拡大させるトランプ核態勢見直し 2月2日、トランプ政権下でのNPRが公表された。トランプNPRは、核兵器の役割として「自国と同盟国、パートナー国の死活的な利益を守るという極限的な状況においてのみ核兵器の使用を検討する」としつつも、「極限的な状況には、非核の重大な戦略的攻撃が含まれる」としている。つまり核兵器使用の対象を、通常兵器による
TPP11協定・関連法案の採決に抗議する声明フォーラム平和・人権・環境 事務局長 勝島 一博 本日(6月29日)、参議院において、アメリカを除く11ヶ国による環太平洋経済連携協定(TPP11)の関連法案(10法案)の採決が強行され、成立しました。すでに今通常国会でTPP11協定は承認されており、これで日本のTPP11の批准が確定しました。しかし、アメリカの離脱など協定をめぐる条件が大きく変化したにも関わらず、国会では短時間の審議しか行われず、採決を強行したことに強く抗議するものです。 TPP11協定は2016年に署名が行われた元のTPP協定を原則全て取り込んだものです。TPPは、関税撤廃など
今年の3月、野党4党(立憲民主・共産・社民・自由)で国会に共同提出した「原発ゼロ基本法案」の成立をめざす市民の集いが、6月28日、東京・中野区「中野ゼロホール」で開催されました。この集いは、「さようなら原発1000万人アクション」と「原発をなくす全国連絡会」が共催、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が協賛し、750人が参加しました。 主催者を代表して鎌田慧さん(ルポライター・さようなら原発市民アクションの呼びかけ人)が挨拶。「大衆運動と国会とが連携し原発ゼロ法案の意義を宣伝していき、一日でも早く原発からの脱却を実現しよう。そのためには安倍政権を打倒するこ
米空軍特殊部隊のオスプレイの横田基地配備に反対する集会が6月17日、多摩川中央公園(東京・福生市)で、東京平和運動センターと三多摩平和運動センターが主催して開催されました。 東京平和運動センターの青木正男議長の主催者あいさつに続いて、平和フォーラムの勝島一博事務局長が連帯のあいさつを行い、オスプレイの訓練エリアや訓練内容に言及し、全国に展開する米軍機の飛行訓練を批判しました。関東ブロック連絡会の持田明彦議長は、沖縄のフィールドワークで体験した戦闘機の爆音などに触れ、沖縄との連帯でともに闘っていく決意を述べました。戦争をさせない東京1000人委員会の座光寺成夫東京地公労議長は、憲法
東京電力の福島県内全ての原発の廃炉決定に対する原水禁声明原水爆禁止日本国民会議(原水禁)議長 川野 浩一 東京電力の小早川智明社長は、6月14日、内堀雅雄福島県知事に対して、東京電力福島第二原子力発電所の4基全てを廃炉にすることで、検討に入ったことを表明しました。これにより、福島県内の10基の原発がすべて廃炉になることとなります。福島第二原発の「廃炉」決断に7年も要したことは、遅きに失しその責任は大きいと言わざるを得ません。 福島県民は、2011年3月11日の福島第一原発事故以来、「原発のない福島を!県民集会」を毎年3月に開催し、福島第一原発の廃炉のみならず、第二原発の廃炉も要
米朝首脳会談開催にあたっての平和フォーラム・原水禁声明 6月12日、シンガポールにおいて、史上初の米朝首脳会談が、ドナルド・トランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長との間で行われた。緊張感漂う中にあって、両首脳が笑顔で握手する姿を、東北アジアの平和と非核化を求めてきた平和フォーラム・原水禁は、心から歓迎したい。 会談後、両首脳は共同声明に署名した。声明では、トランプ米大統領の朝鮮の安全保障の確約と、金正恩朝鮮労働党委員長の朝鮮半島の完全な非核化への責務を再確認し、①両国民の平和と繁栄を希求する意思に基づく新たな米朝関係の構築の約束、②朝鮮半島の永続的かつ安定的な平和