新着情報

田巻一彦ピースデポ副代表「米軍再編、自衛隊と憲法」

米軍再編、自衛隊と憲法 田巻一彦(ピースデポ副代表) 憲法平和主義の「規制緩和」をねらう米軍再編  「われわれは、世界中に小細胞として拡散した敵と対峙する時代に入った。だが、わが軍は依然として巨大な陸軍、海軍、空軍と戦うように配置されている。それを支えるのは『静的な抑止』というアプローチである。このアプローチは守るべき領土を持たず、遵守するべき条約を持たない敵には適用できない」  2004年9月23日の下院軍事委員会で、ラムズフェルド国防長官(当時)は米軍の世界的態勢見直し(GPR)の動機をこのように述べました。GPRは、海外駐留部隊と基地の再配置にとどまらず、部隊の再編成、統合作戦をキーワー

金子匡良高松短期大学専任講師「世界人権宣言60年と日本の人権課題- とくにCSRをめぐって」

世界人権宣言60年と日本の人権課題- とくにCSRをめぐって 金子匡良(高松短期大学専任講師) 人権問題の推移と現況  1948年12月、世界人権宣言が第3回国連総会で採択されました。「すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である」という条文から始まるこの宣言は、世界の人びとに共通して保障されるべき自由や平等、および社会的・文化的権利を30カ条に渡って定め、その後に続く各種の人権条約の礎となりました。ここに挙げられた人権を世界中で実現することこそが、国連結成の目的といっても過言ではありません。  他方、世界人権宣言が採択された前年の1947年には、日本国憲法

小笠原純恵反差別国際運動日本委員会IMADR-JC事務局「世界から問われる日本の人権状況」

世界から問われる日本の人権状況 小笠原純恵(反差別国際運動日本委員会IMADR-JC事務局) 世界人権宣言60年の年に行われた国際的な人権審査  2008年は、世界人権宣言60周年という節目の年であると同時に、日本にとっては自国の人権状況を国際的基準から審査される複数の機会を得た年となりました。  2008年5月、国連において人権問題を扱う一義的な機関である国連人権理事会(47カ国の理事国によって構成)が設置し2008年4月に運用を開始したばかりの「普遍的定期審査」(UPR:Universal Periodic Review)制度のもとで、日本が審査されました。また、同10月には、世界人権宣言

教科用図書検定調査審議会報告に対する事務局長見解

フォーラム平和・人権・環境事務局長 福山真劫 教科用図書検定調査審議会は、12月25日「教科書の改善について~教科書の質・量両面での充実と教科書検定手続きの透明化~」(報告)を発表しました。 平和フォーラムは、文科省が、07年3月に出した沖縄戦における「集団死」への日本軍の関与を否定した高校教科書検定意見の撤回を求める取り組みの中で、教科書検定制度の透明化を主張してきました。裁判(大江・岩波沖縄戦裁判地裁・高裁判決)においても否定されるような、非科学的な史実にもとづかない検定意見が、教科書調査官の恣意的とも言える主張によって審議会を通過したことを問題視し、検定制度の是非も含めて教科書が国民に開

原水禁/韓国の被爆者訪問団(12月15日~19日 韓国各地)

原水禁は、在韓被爆者との交流と被爆者運動の連携強化、韓国のNGO・市民団 体との連携強化をはかるため、代表団が訪韓しました。とくに、被爆者援護法の改正 に伴い、12月15日から施行された在外公館での被爆者健康手帳の申請の第1号とし て在外被爆者の鄭南壽(チョン・ナムスン)さんの代理申請も支援しました。  →詳報

金融危機を考える集会(高輪福祉会館)

マネーゲームによって発生した世界的な金融危機は、自動車や電機メーカーの大量解雇などを生み出しています。 公的資金の注入はマネーゲームに躍った金融機関を救済し、私たちにツケを押し付けるものです。 平和フォーラムは市民団体などとともに、12月18日に、東京・港区の高輪福祉会館で、「金融危機のツケを回すな!サヨナラ新自由主義・つくりだそうオルタナティブ集会」を開き、 派遣労働者等の雇用、環境、軍事、農業・農村、女性問題などで、新自由主義による影響について報告を受けた後、危機を克服するための対案や行動について討議しました。 参加者からは、職を失った人たちを自治体が直接雇用したり、遊休農地を生か

日朝国交促進国民協会/連続討論第1回(番町会館)

12月12日、日朝国交促進国民協会主催の連続討論「拉致問題を考える」が始まり、蓮池透さんが第1回の講演を行いました。 蓮池さんは弟薫さんが拉致された経緯、その後24年間のご家族の心配、苛立ち、戸惑いを話した上で、 2002年の小泉首相の訪朝以後の展開を詳細に語りました。 蓮池さんは弟さんの姿勢に問題を感じて、どうしても北朝鮮に返してはいけないと思い、努力したことを率直に語りました。 それは北朝鮮から見れば、約束違反であり、 日本は同様のことを4回繰り返したので、もう日本側の言うことは聞けないうというのが北朝鮮の心境と蓮池さんは指摘しました。 蓮池さんはこの状況を打開す

日朝国交正常化連絡会/朝鮮総連傘下新宿商工会への不当逮捕・捜索に対する抗議声明

東北アジアに非核・平和の確立を!日朝国交正常化を求める連絡会 警視庁公安部はさる10月29日と11月27日に「税理士法違反」という名目で朝鮮商工会新宿商工会事務所などを強制捜索、さらに商工会関係者2名を同法違反で逮捕しました。捜索は350名あまりの大量の警察力を動員した物々しいものでした。そもそも、税理士法違反容疑で強制捜索や逮捕をするのが尋常とは思えません。 今回の措置は法的に適正さを欠き、在日朝鮮人の経済活動を不当に圧迫するものです。また、朝鮮民主主義人民共和国を政治的に圧迫するために利用しようとする下心があるとすれば、国際的信用を失う恥ずべき排外的政策にほかなりません。 私たちは今回の強