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第二次世界大戦が終わって満66年の今年、日本は未曾有の大災害に見舞われた。東日本を襲った大地震と大津波、そして原子力発電所からの放射能拡散は、私たち戦争の被害者を、再びあの忌まわしい日に引き戻した。 相次ぐ空襲、機銃掃射、艦砲射撃、そして原子爆弾の投下。その下で日本本土、沖縄などで数十万人が亡くなり、それ以上の多くの国民・市民が傷つき、身寄りを失った。その多くは民間人、つまり勤め人や主婦、年寄り、子どもなどの普通の市民だった。生き残った者の多くは、戦後、平和と民主主義、人権の尊重をうたう憲法のもとで、いつかは国から救いの手が差し伸べられることを信じ、体と心の痛みや生活の苦しさに耐え続けた。