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平和軍縮時評1月号 核の飢饉(ニュークリア・ファミン)―限定核戦争で10億人が飢餓に  湯浅一郎

人類が作り出した兵器の中で、最もおぞましく、圧倒的な威力を持つのが核兵器であることに、異論の余地はない。核戦争に巻き込まれた国では、核爆発に伴う爆風、熱線、そして放射能による直接的かつ広範な影響を受け、あらゆるものが放射能に汚染される。核兵器の使用が、街を焼けつくし、あらゆる生命に襲いかかる暴力性は、広島・長崎の体験からよく知られている。 しかし、核戦争の結果は、戦争当事国における惨禍だけではすまない。おびただしい微粒子の放出に伴う気候変化が、農業生産に多大な影響を加え、新たな飢餓を生み出すことが懸念されている。この問題は、1980年代初めの米ソ冷戦時代に、米ソ間の大規模な核戦争が起きた時、

高校無償化制度から朝鮮学校を排除するための省令改「正」に反対する平和フォーラム声明

2013年1月28日     高校無償化制度から朝鮮学校を排除するための省令改「正」に反対する平和フォーラム声明 フォーラム平和・人権・環境 事務局長 藤本泰成    「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則の一部を改正する省令案」に対するパブリックコメントの募集が、1月26日に締め切られました。私たち平和フォーラムは、この省令改「正」に反対することを表明します。    高校無償化制度は「教育の機会均等に寄与すること」を目的として、2010年、民主党政権のもとで実現されました。国連人権規約A

オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会実行委員会/安倍首相宛「建白書」

平成25年1月28日 内閣総理大臣       安   倍   晋   三   殿 建   白   書    我々は、2012年9月9日、日米両政府による垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの強行配備に対し、怒りを込めて抗議し、その撤回を求めるため、10万余の県民が結集して「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」を開催した。 &n

ビデオ報告 「1.27 NO OSPREY 東京集会」

1月27日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれた「NO OSPREY 東京集会」とパレードの模様をビデオにまとめました。(9分25秒)

1.27 NO OSPREY 東京集会に4千人以上が参加。配備撤回求める

    「オスプレイ反対!」「政府は沖縄の声を聞け!」─沖縄の米軍基地へのオスプレイの配備撤回、普天間基地の閉鎖・撤去を求めて、1月27日に「NO OSPREY 東京集会」が、日比谷野外音楽堂で開かれ、4000人以上が参加しました。昨年9月9日に沖縄で10万人が参加して開かれた「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」実行委が主催し、沖縄からは初めて41の全市町村長をはじめ、全政党・会派の県議会議員、市町村議員など約140名が参加。これに平和フォーラムの参加団体や首都圏などの沖縄県人会、市民団体などが参加し、会場は立ち見も含めてあふれました。(写真左)

北朝鮮に対する安保理決議に関する平和フォーラム事務局長見解

2013年1月24日     北朝鮮に対する安保理決議に関する平和フォーラム事務局長見解 フォーラム平和・人権・環境 事務局長 藤本泰成    1月22日、国連安全保障理事会は、昨年12月に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が行った人工衛星を打ち上げと主張する長距離弾道ミサイルを発射した問題で、北朝鮮に対する制裁措置をこれまで以上に強化する決議案を全会一致で採択しました。北朝鮮は即座に「世界の非核化が実現しない以上朝鮮半島の非核化も不可能」と表明、核開発の継続と3度目になる核実験の実施の構えを見せています。    これらの事態は、核開発

大切な何かを失わないように─東松山という町で─

埼玉県吉見町の「吉見百穴」(写真・吉見町ホームページ)、これは地元では「ヒャクアナ」と読むらしい。ずっと高校の教員時代に「ヒャッケツ」と教えてきた。誰が「ヒャクアナ」と名付けたのか。古墳時代後期の横穴墓群だ。平和フォーラム関東ブロックの総会後に訪れた「吉見百穴」には、太平洋戦争の末期、1945年になってから軍需工場として突貫工事で作られた洞窟が存在する。相当な規模で、一部が解放されている。強制連行後に逃げ出したりした朝鮮人労働者が働いていた。今でもつるはしの痕が鮮明で、非公開部分には刻まれたハングル文字もあるという。埼玉を拠点に零式戦闘機などを製作した中島飛行機

2013年01月01日

ニュースペーパー2013年1月号

インタビューシリーズ 東京大学大学院総合文化研究科教授・哲学者 高橋哲哉さんに聞く 2013年、平和・民主主義・脱原発のため、民主・リベラル勢力の総結集を 戦後最大の憲法の危機 理念なき「改正」を許すな 大阪市で「食とみどり、水を守る全国集会」を開催 実用化の見通しのないもんじゅを廃炉に 福島燃料プール危機の教訓 全国の原発でプールから乾式に 勢いづく韓国の脱原発運動 各地の活動紹介 滋賀県民平和・人権運動センター 本の紹介「さようなら原発の決意」 パンフレット「脱原発法をつくろう!」の紹介  12月8日、「2012もんじゅを廃炉へ!全国集会」が福井県敦賀市で開催され、全国各地から

平和軍縮時評12月号 スコットランド独立住民投票とトライデント ―独立と非核にかける強い思い  塚田晋一郎

  「21世紀に『独立』を議論することを『時代遅れ』という人がいます。しかし、独立というのは時代とは関係がありません。人間が自分の生き方を決める基本的な権利と自由を有するのと同様に、全ての民族は、自身の国の将来を自ら形作らなければなりません。」 これは、スコットランド自治政府を形成している、与党・スコットランド国民党(SNP。「国民党」とも訳される)の有力議員である、ビル・キッド氏の最近の言葉だ。 2012年の秋、英国政府とスコットランド自治政府は、2014年にスコットランドの英国からの独立の是非を問う住民投票を実施することで合意した。スコットランドには、英国が保有する