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平和軍縮時評2015年1月号 核兵器の人道的影響に関するウィーン会議―強まる「非人道性」からの要請 法的枠組みへの道筋が課題  塚田晋一郎

  2014年12月8-9日、オーストリアのウィーンにおいて、「核兵器の人道的影響に関するウィーン会議」が開催された。ウィーン会議では、13年3月のオスロ(ノルウェー)、14年2月のナヤリット(メキシコ)に続き、核兵器使用がもたらす人道的結果の甚大さへの認識が共有されるとともに、ひとたび核兵器が使用されれば、あらゆる手段をもってしても人道的救援は困難であり、その危険性の回避には核兵器廃絶が必要との認識が改めて示された。 2010年5月の核不拡散条約(NPT)再検討会議の最終文書は、初めて「核兵器禁止条約」とともに、核兵器の非人道性に言及し、注目を浴びた。それから5年が経と

安倍政権の暴走を止めよう!1.26国会前行動に2500人集まる

安倍政権は昨年末の総選挙での「勝利」を受けて、憲法違反の閣議決定に基づく日米ガイドライン改定や戦争関連法案提出、沖縄・辺野古新基地建設、歴史認識の改ざん、貧困と格差の拡大、原発再稼働、そして憲法改悪などへ突き進もうとしています。 こうした動きを止めようと、通常国会が召集された1月26日の夜に、「安倍政権の暴走に反対する国会前行動」が取り組まれ、市民や労働組合代表など2500人が国会前の路上を埋め尽くしました。 呼び掛け団体の「戦争をさせない1000人委員会」の鎌田慧さん(ルポライター)や、民主党、社民党など野党の代表、日本弁護士連合会や学者グループの代表などが、集団的自衛権の行使容

1・25 辺野古新基地建設に反対! 国会包囲に7000人

 1月25日、沖縄の海の色を象徴した青いものを身につけた人々が、人間の鎖で国会を取り囲みました。政府が沖縄の民意を無視して進める辺野古新基地建設に反対する行動で、市民団体のほか昨年末の衆議院選挙・沖縄選挙区で勝利した4名の国会議員も駆けつけアピールをしました。

川内・高浜原発を再稼働させない!東京集会に550人

  安倍政権の原発推進政策により、鹿児島・川内原発と福井・高浜原発の再稼働に向けた動きが強くなる中、「さようなら原発」一千万署名市民の会の主催で、1月25日、東京・「豊島公会堂」で、「川内・高浜原発を再稼働させない!東京集会&デモ」が行われ、市民や労働組合代表など550人が参加、現地の報告などを受けて「原発再稼働と安倍政権を止めよう!」などと気勢をあげました。 集会の呼びかけ人を代表し、鎌田慧さん(ルポライター)は「今年の最初の脱原発集会となった。原発とともに、安倍政権は軍事大国化をめざして、武器と原発を輸出しようとしている。再稼働を許さない声を大きくしよう」と呼び掛けました。 また

イスラム国の人質となった2人の解放を求める緊急アピール

イスラム国の人質となった2人の解放を求める緊急アピール  私たちは、米英によるイラク攻撃に反対し、それを支持して攻撃に加担した日本政府に抗議する広範な運動を行ってきた者(people)として、また、現在の安倍政権による『海外で戦争する国づくり』とそのための日米の軍事協力を強める政策に強い反対運動を進めている者(people)として、世界で実現されるべき正義と人道の名において、今回の日本人2人のシリア入国の経緯と立場の評価は留保したうえで、2人の日本人の生命を奪うことなく、無事に解放するよう求めます。そして、日本政府が2人の生命を救うために、最大限の交渉の努力を行うことを要請します。 

辺野古新基地建設を許さない!沖縄県議団が東京で報告集会

  「止めよう!辺野古新基地建設」─沖縄県議会議員代表団12名が1月15日、県議会で可決された辺野古新基地建設に反対する意見書を持って、米国大使館を含め関係省庁に要請するために上京しました。昨年11月の沖縄県知事選で、翁長雄志さんが仲井眞弘多前知事に10万以上の得票差をつけて当選。このゆるぎない沖縄の民意を携えての要請でしたが、首相官邸や防衛、外務省は誠意ある対応を見せませんでした。 15日夜、連合会館で開催された同議員団の報告集会には、会場をあふれる450名の市民や労働者が参加。知事選に続いての衆議院総選挙においてオール沖縄で闘い勝利した小選挙区選出の全議員、また超党派の国会議員で構

政治の文化-総選挙に「国柄」を見る

総選挙が終わった。マスコミは自民党の大勝と報じているが、改選前の議席を一つ減らしている。しかし、私たちが応援する民主リベラル勢力が勝利したかというとそうではない。「ごまめの歯ぎしり」とか何とか言われそうだから、ここはおとなしくしてる方がいいのか。そうもいくまい。 自民党は、政治資金問題で経産大臣を辞任した候補を公認し、有権者は11万票を与えて当選させた。これを称して「みそぎ」と呼んでいる。政治の世界も神事と一緒で、選挙という川で洗い清めれば済むらしい。「最後は金目でしょ」と発言して、原発事故被災地からきびしい批判を受けた環境大臣も当選した。教育勅語は素晴らしいと礼賛する文科大臣も同様だ。

2015年01月01日

ニュースペーパー2015年1月

インタビュー:特別座談会田中宏さん、渡辺美奈さん、矢野秀喜さんに聞く 2015年は重要な課題が山積 新基地建設阻止に向けた沖縄県民の闘い 食とみどり、水を守る全国集会での討議 ウィーン会議からNPT再検討会議を臨む 福島第一4号機使用済み燃料取り出し完了 広島県平和運動センターの取り組み 本の紹介「栄光なき凱旋」 核のキーワード図鑑 2015年前期の主な取り組み 2015年 平和・民主主義・脱原発の旗を!  突然の衆議院の解散によって、12月14日投開票の第47回総選挙が行われました。選挙の投票率は52・66%と戦後最低となる中、自民、公明の与党に憲法改悪の発議ができる3分の2を超え

平和軍縮時評2014年12月号 戦争を好む体質への移行を許すな―武器輸出三原則の放棄と防衛装備戦略の策定  湯浅一郎

   12月14日、安倍政権の自分のための解散・総選挙は、自民党の思惑通りの結果となったかもしれない。これにより、安倍政権は、これから4年間政権を担う権利を確保した。しかし、消費税のアップ等に起因する経済政策の頭打ちが今後継続するしかない見通しの元、支持率が下がらないうちの早い時期に選挙をという、いわば追い込まれた中で撃った賭けである。とはいえ、15年後半は、安倍政権が目論む戦後の平和レジームの破壊と「戦争する国づくり」のための関連法案が一斉に登場する環境が作られた。被爆70周年、NPT(核不拡散条約)再検討会議を迎える年に、日本がどこへ向かうのかが問われている。