2012年、WE INSIST!
2012年04月01日
1000万人が動けば変えられる!
漫画「美味しんぼ」の作者、雁屋哲さんから「さようなら原発1000万人署名」の署名用紙が届いた。私と同じ横須賀市が住まいということや、「美味しんぼ」を全巻読破している者として、とてもうれしく思う。3月5日に発刊された「美味しんぼ」の108巻は、「被災地編・めげない人々――復興せよ、東北の『食』!!──」と題され、雁屋さんがこれまで本編の中で出会った東北の人々の現状と復興への思いを書き綴っている。宮古市の重茂漁協の復興への取り組みも紹介されている。わかめやアワビの養殖施設の被害、814隻中14隻しか残らなかった漁船被害、甚大な被害の中で、中古漁船を200隻用意し429隻の新造船を発注するなど漁協全体、いや地域全体での取り組みからは、絶対やり遂げるとの熱意が伝わってくる。重茂漁協からは、署名20,000筆余りが送られてきた。自らの復興への歩みの中で、原発問題にも真剣に取り組んでいただいていることに心から感謝したい。
「美味しんぼ」108巻では、雁屋さんは福島の原発被害には触れていない。しかし、以前「美味しんぼ」の中で、青森県六ヶ所村の「核燃料サイクル施設」に触れ、その危険性に警鐘を鳴らしている。ブログの中でも、福島に行き「放射線の存在を自分の体で体験しているのだと実感した」「『直ちに健康に被害はない』は間違いで『健康の被害は直ちには見えない』というのが正しいのではないだろうか」と発言している。日本の食を題材に書いてきた雁屋さんには、福島の放射能は許すことができないに違いない。
1000万人アクションの実行委員会でがんばってもらっているSさんは、若いとき相当な「タイガース」(野球ではない)ファンだったらしい。その「タイガース」の沢田研二さんが、コンサートツアー会場で「さようなら1000万人署名」に協力してくれている。Sさんは、横浜や名古屋の会場を回って署名を集めた。沢田さんは震災をテーマにした「カガヤクイノチ」という曲で「頑張らなくてもいい」と歌っている。「こんな年齢になったから、ちゃんと言っていかないと恥ずかしいよね」という彼の言葉はかっこいい。Sさんはきっと惚れ直すに違いない。
「さようなら原発」の取り組みは、本当に多くの人の輪をつくっている。全国から550万に迫る署名が集まっている。今までなら「すごい!」の一言。でも、まだまだがんばろう。1000万人が動けば変えられる!