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テロとの闘いと抑止力
プラハ演説から1年。4月6日にオバマ米大統領は「核態勢の見直し」(NPR)を発表した。8日には、米ロの核軍縮条約「新START」の調印式が行われ、12~13日には核安全サミットが開催された。5月に開催される核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けて、情勢は加速度的に動いている。これに合わせて、原水禁、核禁会議、連合の三団体は、660万超の核廃絶の要求署名を携え国連を訪問し、被爆国日本の核廃絶への強い思いを伝えて帰りたいと思う。
さて、この間の報道の中で、気になるのは「抑止力」という単語である。抑止とは「攻撃を事前に押さえ止め、自らの安全を図る力」と言う意味か。沖縄の普天間基地問題でも、米海兵隊は抑止力と主張されている。核も海兵隊もなければ戦争になり、私たちの安全はすぐにでも脅かされるかのような主張に聞こえるが、本当にそうだろうか。
第2次世界大戦が終わって65年、日本は米国の核に守られてきたのだろうか。核の攻撃を受けるような危機があったのだろうか。戦後、世界で一番の核保有国である米国は、世界中で戦争を行ってきた。自らの持つ核は誰を守ってきたのだろうか。2001年9月11日、貿易センタービルが崩壊する映像は衝撃的だった。米国の核も戦闘機も何もかも全てが、このテロに対して無力だった。
また、今年3月29日には、モスクワの地下鉄で自爆テロが起きた。イギリスで、スペインで、イラクやアフガンでは日常的にテロの恐怖にさらされている。戦争や暴力的搾取による怨嗟は、世界中に渦巻いている。その問題を抜きにして、このグローバル化した世界で自らの安全は語れない。核安全サミットは、テロリストへ核物質が渡らないよう各国に厳重な管理を要請した。しかしそのことが、今後のテロを防止することにつながるだろうか。この会議から外れた北朝鮮とイランの反発はどのようなものだろう。
テロとの闘いとは、地球の豊かさを全体で分け合い、相互の文化を理解し、認め合うことにしかない。武力攻撃の対象国を想定し、抑止力を肯定した軍拡の時代に終わりを告げなくては、私たちの安全は守れないのではないか。平和フォーラムは言い続ける。「武力で平和はつくれない」と。
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