2008年、WE INSIST!
2008年05月01日
もう一度原点から
政局は、大きく揺れています。福田自民党政権の政権担当能力のなさが次から次へと明らかになっています。そして、それを支えてきた官僚体制の制度疲労現象も深刻です。年金制度、医療・保険制度は、国民の信頼を喪失しつつあります。格差社会による不平等と生活不安が拡大し、そして物価上昇が追い打ちをかけています。
また官僚体制では、防衛省、厚生労働者、文部科学省へと汚職と腐敗が拡大しています。海上自衛隊のイージス艦による漁船衝突・沈没事件は、背広組だけでなく、制服組までの自衛隊の腐敗を暴露しました。
野党は、日銀総裁人事でも、道路特定財源でもこの間、攻勢に出ています。そして国民は確実に崩壊に向けてダッチロールを続ける福田自公政権に対して見切りをつけ、政権交代と官僚体制の抜本改革を求めています。野党の奮闘を期待すると同時に私たちも連帯の輪を拡大してがんばらねばなりません。
沖縄、在日の怒りをわが怒りに
米軍による暴力事件が続いています。2月に沖縄では女子中学生に対する性暴力事件が発生しました。3月に横須賀では、タクシー運転手に対する殺人事件も発生しました。これらは、米軍人・家族による犯罪の一部です。沖縄や横須賀市民の怒りは沸騰しています。
3月23日、沖縄では、「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」を土砂降りの雨の中、 6000人の参加で開催し、4月14日~15日に66名の代表団が沖縄から上京し、政府・政党に要請活動を展開しました。しかし、福田政権は、「地位協定を変える必要はない。運用改善で良い」「基地の縮小・撤去ではなく、辺野古への基地建設」と答えるのみです。沖縄の代表団は怒りをさらに強めています。
4月11日、政府は朝鮮民主主義人民共和国に対する「制裁措置」の延長を決定しました。平和フォーラムなどが開いた4月2日の「東北アジアの平和と日朝国交正常化~制裁を止め対話を」の集会で、在日の女性から、「共和国」に対する制裁措置は在日の人々に対する多くの人権侵害を引き起こし、生活を脅かしているとの訴えがありました。一つの事例として、「本名を名乗っていた」小学4年生の女の子が、学校で「キム・ジョンイル、キム・ジョンイル」とからかわれ、いじめられ、結果として通学ができなくなり、転校すると同時に名前を日本名(通称)に変えたということでした。現代版「創氏改名」だと訴えていました。私たちが在日の人々の置かれている実態をどれだけ知っているのだろう、どれだけ連帯してきたのだろうか。
沖縄の課題も、日朝国交正常化・在日との連帯強化の課題も、私たちに突きつけられている最重要課題です。もう一度原点からがんばらねば。