内閣総理大臣
野田 佳彦 殿
普天間飛行場へのMV22オスプレイ配備中止を求める要請
去る6月17日、「普天間飛行場へのオスプレイ配備等に反対し、固定化を許さず早期閉鎖・返還を求める宜野湾市民大会」に党派を超えた5,200人(主催者発表)の市民、県民が結集し、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ配備に反対する強い意志表明がなされた。
オスプレイは開発段階から墜落事故を繰り返している「欠陥機」である。実戦配備後も、本年4月のモロッコにおけるMV22の墜落死亡事故、6月14日の米フロリダ州におけるCV22の訓練中の墜落死傷事故などが立て続けに発生している。
墜落事故原因について、米側は機体の「構造的欠陥」ではなく、パイロットの操縦による「人為的なミス」と説明するが、詳細な調査結果は未だ明らかになっていない。
また、一たびオスプレイが普天間飛行場に配備されれば、沖縄全域で運用されることが、防衛省が沖縄県や関係自治体に報告した米側実施の環境審査(レビュー)で判明している。同レビューでは、かねてより航空専門家等によって指摘されてきたオートローテーション機能不全の懸念も払しょくされないままだ。
現段階でオスプレイの安全性は証明されておらず、宜野湾市民はじめ沖縄県民の不安と不信、墜落に対する恐怖は高まる一方である。かかる状況で、日米両政府がスケジュール通りにオスプレイ配備を強行しても、沖縄の理解は絶対に得られない。仮に、強行配備に踏み切れば、沖縄の怒りは日米安保体制を揺るがすほど大きなものになることを、政府は肝に銘じるべきである。
以上のことから、私たち沖縄県選出・出身国会議員は、拙速な普天間飛行場へのMV22オスプレイ配備の中止を強く求めるものである。
2012年6月20日
衆議院議員 下地 幹郎 衆議院議員 赤嶺 政賢
衆議院議員 照屋 寛徳 参議院議員 糸数 慶子
衆議院議員 玉城 デニー 参議院議員 島尻 安伊子
衆議院議員 瑞慶覧 長敏 参議院議員 山内 徳信
|