原子力空母ジョージ・ワシントン横須賀母港化4周年抗議
原子力空母配備撤回を求める9・25神奈川集会

●日時 2012年9月25日 午後6時30分から
●場所 神奈川県横須賀市 ヴェルニー公園


神奈川県横須賀市のヴェルニー公園で9月25日、「原子力空母ジョージ・ワシントン横須賀母港化4周年抗議 原子力空母配備撤回を求める9・25神奈川集会」が開かれました。主催は神奈川平和運動センターと三浦半島地区労の2団体です。集会には県内外から、約1500人が集まりました。
アメリカ海軍は1973年に通常動力空母ミッドウェーを横須賀基地に配備し、その後39年間にわたって横須賀基地を海外唯一の空母母港として使用しています。ミッドウェーの退役後も、インディペンデンス、キティーホークと通常動力空母の配備が続き、2008年9月25日からは原子力空母ジョージ・ワシントンが配備されています。この集会は、空母配備の撤回を求めて毎年開かれているものです。
集会では、神奈川平運動センター代表の宇野峰雪さん、平和フォーラム事務長の藤本泰成さん、沖縄平和運動センター事務局長の山城博治さん、社民党党首の福島みずほさん、神奈川ネットの岩本香苗さん、原子力空母母港問題市民の会共同代表の呉東正彦さん、厚木爆同委員長の藤田栄治さんが発言し、神奈川高教組の加藤はる香さんが集会アピールを読み上げました。最後に神奈川平運動センター代表代行の千葉信夫さんの音頭で「団結ガンバロウ」を参照し、集会を終了しました。


●ヴェルニー公園に集まった参加者の皆さん。

 
●集会は三影憲一さん(三浦半島地区労議長)の司会で始まりました。

●代表あいさつ 宇野峰雪さん(平和運動センター代表)
「3・11から1年半が過ぎました。しかし復興はなかなか進んでいません。一番の問題は、福島原発です。いまでも多くの人々が避難しているため、復興が進まないのです。

今年5月には、日本国内の全ての原発が停止しました。残念ながら大飯原発は再稼働してしまいましたが、国民は原発ゼロを望んでいます。政府の行った調査でも、原発ゼロが多数でした。
そうした中で、この東京湾に浮かぶ原子力空母ジョージ・ワシントンを許してしまっていいのでしょうか。日本から原発は無くなっても、ジョージ・ワシントンを許してしまえば、終始一貫していません。原発をゼロにするならば、ジョージ・ワシントンも出ていってもらうことになる。それは自明のことです。
ジョージ・ワシントンの配備から今年で4年目を迎えます。空母の母港化からは39年目です。このまま続けば、どうなるでしょうか。
いま中国や韓国、台湾との間で様ざまな問題が起きています。沖縄にはオスプレイが配備されようとしています。軍事的な衝突の起きる懸念が高まっています。そうした中で、日本に原子力空母が配備されていることは大きな問題です。
原発を無くし、ジョージ・ワシントンを無くする。そこから東アジアの平和の第一歩が始まるのではないでしょうか。また横須賀には年ンイ20回から30回も原子力潜水艦が寄港しています。この原子力潜水艦にも出ていってもらいましょう。」

連帯あいさつ 藤本泰成さん(平和フォーラム事務局長)
9月19日、日米政府はオスプレイに関して、偽りの安全宣言を発表しました。しかし地元自治体の同意は得ているのでしょうか。山口県の岩国市では、オスプレイが試験飛行のために、子どもたちが運動会を行っている学校の上空を飛んでいます。
日本政府の発言はウソばかりです。沖縄県東村の高江では、「オスプレイ用ではない」といいながら、オスプレイためのヘリパットが建設されようとしています。日本政府はなぜ、ウソをつくのでしょうか。これを許してはなりません。

日米安保には、「事前協議」の項目があります。しかしこれまで、日本政府がアメリカ政府に対して、「事前協議」を要求することはありませんでした。ジョージ・ワシントンの配備も、オスプレイの配備も、「装備の変更」「日本政府がとやかく言う立場ではない」として、アメリカの言うままに、国民を欺いてきたのです。

オスプレイは、アメリカ国内のニューメキシコやハワイでは、運用のための環境アセスメントを行ったとところ、住民からの反対を受けて飛行停止になりました。アメリカで飛べないものが、日本で飛んでしまっていいのでしょうか。

オスプレイも原子力空母も絶対に許さない。全国から闘いを進めていきましょう。



●連帯あいさつ 山城博治さん(沖縄平和運動センター事務局長)
奈川ではこれだけ多くの人々が集まっても、原子力空母の配備が強行される。沖縄でも10万人がオスプレイ配備に反対しても、政府は配備を強行する。断腸の思いです。しかし闘いを止めるわけにはいきません。
福島原発事故を見ればわかる通り、政府は「安全だ」と言いながら、事故が起きれば自分たちだけが逃げる。そんな政府に、命を預けてしまっていいのでしょうか。全国各地から、連帯して闘いを進めていきましょう。
沖縄ではいま、緊張と憤りに包まれています。今月の28日にも、オスプレイがやって来ます。しかし権力には屈せずに、闘いを進めなければなりません。9月9日に10万3000人が集まる県民大会が開かれました。直後に森本防衛大臣が沖縄を訪れましたが、仲井真知事は面会を断りました。その後、仲井真知事が上京して首相と会おうとすると、首相は面会を断り、「防衛大臣と話をしろ」となりました。
またいま沖縄県では、県庁職員の不祥事を事件化して、県庁に警察の家宅捜索が入っています。権力とはそういうものです。日本政府は、県政のトップに襲いかかろうとしています。許すわけにはいきません。
尖閣列島で国境問題をねつ造して、沖縄県民を恫喝して、オスプレイの配備を進めようとしています。なぜ東京都知事が尖閣列島を購入しようとするのでしょうか。なぜ政府が購入するのでしょうか。ありもしない国境問題を煽りたてて、「オスプレイは必要だ」と言っているのです。
戦争が始まったら、最初に沖縄が戦場になります。そんなことを許すわけにはいきません。普天間基地のゲート前に座り込んで、オスプレイの配備を絶対に阻止します。

●福島みずほさん(社民党党首・参議院議員)
「自民党の総裁選挙候補者を見ても、維新の会を見ても、改憲勢力ばかりです。憲法を守るために一緒にがんばりましょう」とあいさつ。

横須賀の夜空に、「原子力空母の母港化反対」と「オスプレイ配備断固阻止」の2つののぼりがはためきました。


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