■韓国実行委員会の歓迎あいさつ
崔乗国 チェ・スンゴク (グリーン・コリア事務処長)
皆様、このようにお会いできて非常にうれしく思います。
東アジアの平和と持続可能な未来のために海を渡り韓国を訪問してくださった日本と沖繩の仲間たちに歓迎のあいさつを申し上げます。特に忙しい議院活動の中にもかかわらず、この席にお越しいただきました糸数慶子参議院議員にもう一度感謝を申し上げます。
第2回を迎えて、韓国のソウルで開催される「東アジア米軍基地環境問題国際シンポジウム」は揺れる北東アジアの情勢の中で、他のどの時より意味ある場になるでしょう。
日本は、先月末行われた選挙の結果によって、新しい時代、変化の未来を予告しています。特に駐日米軍に係わる日米同盟を含めて韓日関係、朝日関係などが北東アジアの平和と共存に肯定的な影響を与える方向に進むだろうという期待を生んでいます。韓国も凍りついた南北関係が徐徐に解けて行く兆しを見せています。このような状況で朝米関係の改善も控え目でありますが見守っているところです。
東アジアに吹く和解と平和の望みにもかかわらず、米軍基地の駐屯による環境問題は、米軍の無責任な姿勢と不平等なSOFA協定などによって、まだまだ正しい方向による解決策が見えない状況です。
海外駐屯米軍基地の中で駐独米軍と駐日米軍に引き続き、3番目に大きい規模である駐韓米軍は去る半世紀の間、各種軍事訓練と軍部隊の中で環境管理がなかったことによって、各種環境汚染を起こして来ました。毒物無断放流、油流出事故、射撃場の重金属・火薬類汚染。さらに軍用飛行場の騷音被害によって隣近住民の健康を脅かしているし、自然環境を破壊してきました。今も竜山米軍基地を含めたいくつかの米軍基地の外郭地域で油が絶えず流れ出ているし、群山と平沢米空軍基地では昼間も夜も関係なく発生する100dB以上の騷音によって、住民たちは非常に苦しい状況に陥り、正常な生活ができない状況です。
特に最近、米軍軍事戦略の変化に従って基地を再配置する過程の中で、非常に深刻な住民被害と環境問題が発生しています。2006年から返還され始めた23か所の基地の汚染費用は年が経つとますます増加して、今は3000億ウォンが超える金額を韓国国民の税金で浄化処理しなければならない状況です。
これからソウルの竜山、釜山のキャンプ・ハヤリア(Hialeah)、仁川のキャンプ・マーケット(MARKET)、原州のキャンプ・ロングなどを含めた40余か所の基地が返還を控えています。これらの基地の汚染は返還された基地よりもっと深刻なことで知られています。
しかし米軍と米政府は汚染に対する浄化と復元の問題に対して、自分たちの責任にそっぽを向いています。アメリカとの関係は全然ない、韓国政府と市民の問題であるというような姿勢で一貫しています。これからこの問題は韓国の政治と外交で深刻な争点になるはずであり、韓米関係にもさまざまな否定的な影響を及ぼすことと予想しています。
韓国のみならず、日本と沖繩も米軍基地による住民被害と環境問題が深刻なことを存じております。我々の連帯の重要な理由がここにあります。各自の垣根から脱して一緒に手を握って力と知恵を集め、問題の解決に努力することは難しいことではありません。
まだまだ私たちの活動と連帯が不足でまた不充分ですが、今年で2回目になる国際シンポジウムが、北東アジアに新しい希望を約束する非常に重要な未来指向的な足がかりになるでしょう。
変化を願う日本と沖繩の市民たちの選択にもう一度熱い敬意を表し、変化の時期に米軍の環境問題を解決し持続可能な東アジアの未来のために力強く努力して、一緒に手を組んで頑張りましょう。