PAC3の武山基地配備強行に、市民・労組が抗議行動
2008年1月30日早朝 神奈川県横須賀市・武山基地


防衛省・自衛隊は1月30日早朝、神奈川県横須賀市にある武山基地に、PAC3ミサイルの搬入を強行しました。これに対して、三浦半島地区労や神奈川平和運動センターに参加する労働組合、また様々な市民団体が武山基地前に集まり抗議行動を行いました。

 PAC3は、朝鮮民主主義人民共和国や中国からの弾道ミサイル攻撃を想定した、ミサイル防衛(MD)兵器です。敵国から発射されたミサイルを、海上自衛隊のイージス艦に搭載したSM3ミサイルが大気圏外で迎撃、撃ちもらしたものをPAC3ミサイルが近距離で迎撃する計画です。防衛省・自衛隊は2010年度までに、全国に16高射隊分のPAC3部隊を配備するとしています。07年度は、昨年3月の入間基地(埼玉県)、11月の習志野基地(千葉県)に続いて、武山基地が3か所目です。本年土中にさらに霞ヶ浦基地(茨城県)に配備する予定です。

 ところで新聞などの報道によると、今回武山基地に搬入されたのは、PAC3の発射基車両2台、PAC2の発射機車両3台、射撃管制装置車両、レーダー装置車両とのことで、発射機車両に搭載するミサイル本体は搬入されなかったようです。ミサイル本体の搬入がいつになるのか、今後も監視を続けなければなりません。

 米海軍は横須賀基地に9隻のイージス艦を配備し、そのうち4隻はSM3対応です。数年のうちに海上自衛隊もSM3対応の護衛艦を配備します。今回のPAC3配備は、横須賀基地を中心にした、日米共同(日本が米国に従属する形)でのミサイル防衛の一環です。PAC3の目的は米軍施設を守ることであり、日本の市民を守るものではありません。

 平和フォーラムは、各地の平和運動センターや市民団体と連携し、今後もミサイル防衛に反対していきます。


●写真レポート


●1月30日朝2:00  武山基地前は、航空自衛隊の隊員と神奈川県警の機動隊員によって、厳重に警備されていました。
また、日の丸を掲げた右翼団体が、ゲートの両脇を固めていました。

●2:00過ぎ  三浦半島地区労と神奈川平和運動センターは、基地前の沿道に並んで、PAC3車両を待ち受けます。
東京平和運動センターや平和フォーラムからも、応援に駆けつけました。

●同時刻  神奈川・横須賀で活動する市民団体のみなさん。
労働組合と市民団体を合わせて、80人以上が基地前の道路の両脇に並びました。

●3:00  ゲート前での集会を始めました。

●3:10  集会を始めた直後に、PAC3車両が現れました。
労働組合や市民団体は、警察の強い規制を受けながらも、「PAC3はいらない」のシュプレヒコールをあげます。

●武山基地のゲートに向かって、抗議のシュプレヒコール。


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●「日本のミサイル防衛(MD)を考える」


パトリオットミサイルの詳細はこちらへ
●航空自衛隊・入間基地・SPECIAL FEATURE010「高射隊、いざという時のために」



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