海兵隊の実弾砲撃演習反対!
基地ネット全国交流集会in大分・日出生台に700人が参加
演習場前では200人が「海兵隊帰れ!」のシュプレヒコール
●陸上自衛隊 日出生台演習場の入り口で、「海兵隊は帰れ!」のシュプレヒコール。
「基地ネット全国交流集会in大分・日出生台」が1月29日、大分県玖珠町メルサンホールで開かれました。この集会は、翌日から実施が予定されている、在沖縄の米海兵隊による実弾砲撃演習に反対するために開かれたものです。主催は全国基地問題ネットワークと、大分県日出生台対策会議(大分県平和運動センター・社会民主党大分県連合・部落解放同盟大分県連)で、大分県内を始め全国各地から700人が参加しました。
主催団体を代表して、全国基地問題ネットワーク共同代表の小林雪夫さん(北海道平和フォーラム代表)は、「97年のSACO(沖縄に関する日米特別委員会)合意によって、それまで沖縄で行われていた県道104号線越え実弾砲撃演習が、本土5ヶ所の自衛隊演習場に移転されることになった。しかし沖縄も5道県も移転演習を絶対に認めない。今日の集会を踏まえて、反戦・反安保・平和の闘いを前進させよう」とあいさつしました。
大分県平和運動センター議長の棚村和秀さんは、「第6回目の砲撃演習実施にあたり、日出生台対策会議は、県や防衛施設局に対する反対の申し入れ、また先遣隊・本隊・物資の陸揚げに際して抗議行動を行った」と、取り組みの経過を紹介しました。また「在日米軍再編で、日本全体が米軍基地になってしまう。憲法改悪の危機も増している。憲法と平和を守るために全力で闘おう」とあいさつしました。
社会民主党党首の福島瑞穂さんが、来賓として参加しました。福島さんは国会で行われた05年度補正予算の審議に関して「基地対策予算として、大分を始めとした地域の防音工事や道路工事費、また名護市辺野古でのヘリ基地建設の調査費が含まれている。補正予算を認めることは、訓練移転や基地の新設を認めることになるので、断固反対した」と国会情勢を報告しました。
地元大分県出身の社民党衆議院議員の重野安正さんは「国会内にいると米軍再編や憲法改正に賛成する勢力が多数を占めているが、この会場の参加者を見て勇気がわいてきた。憲法は国の羅針盤、社民党は13人しかいないが、憲法を守るために愚直にがんばる」と話しました
平和フォーラム事務局長の福山真劫さんは、「ライブドア・BSE・耐震強度偽装・米軍再編、また靖国問題や憲法改悪と、小泉内閣の下で政治状況が悪化している。国会の中では民主党・社民党ががんばっている。平和フォーラムは2・3月を山場に、全国で闘いを繰り広げる。全国から国会を包囲し、小泉内閣を退陣に追い込もう」と語りました。
続いて、ピースデポ副代表の田巻一彦さんから、在日米軍再編に反対するために何をしたらよいのか、講演と提起を受けました。
また北海道・神奈川・山口・宮崎・沖縄から、活動報告を受けました。
演習場に隣接する地域で酪農を営みながら反対運動を続ける衛藤さんが報告に立ちました。衛藤さんは「労働組合の皆さんが、農民の運動を支援してくれることに、本当に感謝している。いままで10年間、涙を流しながら反対運動を続けてきた。大好きな日出生台と家族を守りたい。しかし米軍演習はとまらない、悔しい。自分が生きている間に、日出生台を平和にしたい。そのためには、みんなのエネルギーを集めることが大切。とにかくがんばる」と話しました。
翌30日には、日出生台演習場を見下ろす監視小屋で状況説明を受け、その後、演習場のゲート前で抗議行動を行いました。抗議行動には200人が参加、基地に向けて、「米軍演習反対!」のシュプレヒコールをたたきつけました。
●反対運動のリーダー衛藤さん。後ろが演習場。
●演習場の入り口横のフェンス。
●命令調で、横柄な看板。
●演習場入り口前で、演説する平和フォーラム福山事務局長と、全国基地ネットの小林共同代表
後ろに立っている青コートは防衛施設庁の職員。フェンスの中からは自衛隊員や県警が監視している。