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平成16年6月18日
1.わが国政府は、イラクのムサンナー県における草の根・人間の安全保障無償資金協力として、水分野および医療保健分野において、総額約313万ドル(約3億4,480万円)の草の根・人間の安全保障無償資金協力を行うことを決定した。
2.水分野
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分野では、サマーワを含むムサンナー県における水不足に対応するため、ムサンナー県水道局に対し、総額約158万ドル(約1億7,380万円)の草の根・人間の安全保障無償資金協力を行う。 |
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今回の支援は、ムサンナー県内でも、安全な水の確保が特に困難な地域を対象に浄水された水を供給するため、3地区(ヒラール南部、マジッド南部、ダラージ北部)にプレハブ式の浄水装置(通称:コンパクト・ユニット)各1基を、1地区(サマーワ市内)に逆浸透膜式浄水装置(通称:ROユニット)を2基設置するものである。 |
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この支援により、同県において、給水事情の劣悪なこれらの地区の住民約7万人に対して衛生上安全な水を供給することが可能となり、これを通じて同地区住民の民生の安定が期待される。 |
3.保健医療分野
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保健医療分野では、ルメイサ病院およびヒドゥル病院に対し、総額約155万ドル(約1億7,100万円)の草の根・人間の安全保障無償資金協力を行う。 |
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1991年の湾岸戦争とその後の経済制裁および今回のイラクに対する武力行使により、イラクの医療機関の医療水準は医療機材等の不足により大きく低下している。そのために、多くの医療機関では患者に対する正確な診断と適切な治療を行うことができず、ここ十数年で同国の妊婦死亡率、乳幼児死亡率および結核発症率等保健指数の多くは大きく悪化し、近隣諸国や他の中東諸国と比較して高い状況にある。ルメイサ病院およびヒドゥル病院は、サマーワ総合病院、サマーワ母子病院とともにムサンナー県における中核の病院であり、ムサンナー県の一次・二次医療に重要な役割を果たしてきた。
今回、疲弊した医療体制の回復を図ることを目的に、それぞれ、「ルメイサ病院医療器材整備計画」「ヒドゥル病院医療器材整備計画」を策定し、エックス線撮影装置、新生児用保育器、超音波診断装置、心電計等の医療器材の購入に必要な資金につき、わが国政府に対し支援を要請してきたものである。 |
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この計画の実施により、ルメイサ病院およびヒドゥル病院の医療活動の立て直しが図られ、これまで十分な医療体制の下で医療サービスを受けることができなかったルメイサ市およびヒドゥル市の住民を始め、ムサンナー県民全体約50万人の医療サービスの向上に資することが期待される。
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(参考)
1.ムサンナー県の水分野の支援については、わが国は本年2月に草の根・人間の安全保障無償資金協力により、ムサンナー県水道局に対する12台の給水車の供与を実施している。
2.ムサンナー県の保健医療分野の支援については、わが国は草の根・人間の安全保障無償資金協力によりサマーワ総合病院に対する医療器材等の供与を、NGO支援無償資金協力によりサマーワ母子病院に医療器材等の供与を実施している。
(原文はここ http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/16/rls_0618a.html)
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