アジア太平洋反基地東京会議 歓迎のあいさつ
フォーラム平和・人権・環境
原水禁 
事務局長 福山真劫


アジア・太平洋各地から参加していただきました、本当にありがとうございます。日本の実行委員会を代表して、歓迎の挨拶をさせていただきます。現在アジア、太平洋各地でアメリカ・ブッシュの世界軍事戦略とそれに協力する各国政府と対抗して、反戦・反基地闘争が闘われています。本日参加の皆さんは、それぞれの国、地域で、全力で闘っている皆さんです。

 9・11同時多発テロ事件以降、テロとの戦争と称するアメリカ・ブッシュ政権は軍事的世界支配の確立のため、国連や国際的平和のための秩序を壊しながら、アフガン侵略戦争、イラク侵略戦争に突き進み、朝鮮民主主義人民共和国の「核実験」もあり、東北アジアでも軍事的緊張を高めています。そしてアメリカの「戦争と戦争を遂行するための体制の変革への参加と協力」を求めつづけています。本日参加の皆さんの、それぞれの国の政府・権力の側は、濃淡はあれ、アメリカの戦争と戦争体制変換に、「平和と人間の安全保障の確立」をめざす私たちの主張を抑圧しながら、参加、協力し、アメリカ・ブッシュ政権の世界支配を援助し続けています。そして権力は国を超えて、アメリカを中心にしながら、連携を深め、意思統一を密にしています。私たちの闘いも、国内における闘いだけではなく、国を超えての連携した闘いが求められています。そういう意味で、私たち平和団体、市民団体、労働団体として、それぞれ各国における情勢や私たちの側の取り組みを報告、提起しあって交流し、闘いの連帯を、国を超えて作り出すことは極めて重要だと思います。そのため私たちのこの取り組み以外にも多くの国際連帯の取り組みがあります。私たちも参加したいと思います。

とりわけ、アメリカにおいては、イラク侵略戦争におけるブッシュ政権の大罪が明らかになり、ブッシュの支持率も30%の代の前半となり、中間選挙おいては、共和党が敗北し、ラムズフエルド国防長官を更迭せざるを得ない事態となっています。またヨーロッパ諸国や中南米諸国でも、ブッシュ・ネオコン政権と対抗する政党が政権を担いつつあります。アメリカ・ブッシュの単独行動主義、イラク侵略戦争、東アジアの軍事的緊張強化路線のみなおしをせざる得ない事態が興りつつあります。そういう意味で、新しい時代がはじまろとしています。

しかしそうした大きな流れとは別に東アジアでは、軍事的緊張関係が高まっています。それは東アジアにおける米軍再編成の進展であり、日本の軍事的大国化の進展です。

米軍が居座り続けることさらに再編成に対しては、韓国のピョンテックで、グアムで、オーストラリアで、フイリッピンで闘いが高揚しています。

日本では、小泉政権のあと安倍政権が誕生し、「集団的自衛権行使の合憲化、憲法9条改憲」も視野に入れながら、軍事大国化路線を暴走しています。現在臨時国会が開催されていますが、最大の焦点は、「憲法改悪と一体のものとなる教育基本法の改悪」、「憲法を改悪するための国民投票法案の新設」、「米軍再編成の推進」です。また北朝鮮のミサイル発射実験、核実験に対抗して、政府の閣僚から、「専制的基地攻撃論」、「核武装論」まで飛び出しています。きわめて平和にとって危うい事態が続いています。日本の平和勢力にとって正念場の事態を迎えて言います。私たちも含めて、平和団体、市民団体、労働団体、野党も含めて闘いが拡大しています。私たちの闘いをこの基地会議と連動させることより、国際的なものにしたいと思います。

4日間の日程ですが、実りある成果をお互いの努力で作り出しましょう。


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