2016年、集会等の報告

2016年10月02日

フクシマを忘れず、止めよう再稼働!JCO臨界事故17周年集会開く

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1999年9月30日に、茨城県東海村で発生したJCO臨界事故から17周年を迎え、10月2日、東海村で「フクシマを忘れず、止めよう再稼働!JCO臨界事故17周年集会」が開かれました。原水爆禁止日本国民会議や茨城平和擁護県民会議、臨界事故を語り継ぐ会などが主催し、茨城県内をはじめ、関東を中心に320人が参加、安倍政権が進めようとしている原発推進政策に歯止めをかけることを確認しあいました。
最初に地元挨拶で、臨界事故を語り継ぐ会の大泉恵子さんが「あの日、放射能を浴びて以来、家族の健康が冒され、人生が狂わされた。その時に原発政策を変えることができたら、福島原発事故は起きなかった。その責任を問い、事故を語り継いでいく」と決意を表明しました。
主催者挨拶で原水禁の藤本泰成事務局長は「安倍首相は日本の原発は安全だと言ってきたが、事故の責任を誰も取っていない。さらに再稼働や核燃料サイクルを進め、その負担を国民に押しつけようとしている。国民の生活を守るのなら脱原発しかない」と訴えました。
原子力資料情報室・共同代表の西尾漠さんが、県内27自治体の首長などからのメッセージを紹介した後、「福島原発事故から5年半~あきらめずに闘う被害者たちのいま~」と題し、福島原発告訴団・副団長の佐藤和良さん(いわき市議)から講演を受けました(写真中)。佐藤さんは、国策としての原発推進の結果、起きた事故は終わっていないとして、汚染水の海洋放出や放射性物質の大気中への放出、収束作業労働者の被曝などの実情を報告。さらに、被害者の分断と避難者の帰還の強制の中、原発告訴団などが声をあげ続けてきた闘いを紹介し、今後の課題として、「避難者支援や甲状腺検査などの継続、『子ども・被災者支援法』の具体的施策実現、住宅支援打ち切り反対」などをあげました。そのための支援を呼びかけ、「地震が頻発するなか、原発は今そこにある危機だ。即時・無条件の原発停止と廃止を」と訴えました。
原発避難者の訴えでは、双葉町出身で、街の看板として掲げられていた「原子力 明るい未来のエネルギー」の標語を小学校の時に作った大沼勇治さん(写真左)が、町が看板を撤去しようとしたことに対し、「なぜこんな事故が起きたのかを認識するためにも残すべき」と抗議してきた経過を報告しました。また、東海第2原発差止訴訟団・共同代表の相沢一正さん(写真右)は、各地の原発所在地で起きている稼働差止訴訟などを取り上げ、「こうした裁判闘争と結合させて東海第2原発再稼働を止めよう」と呼びかけました。

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集会は最後に「安倍政権が進める『きな臭い国』への道を絶つために原発再稼働や核燃料サイクルを許さず闘おう」と集会アピールを採択。デモ行進に移り、プラカードを手に、参加者は「JCO臨界事故を忘れるな!」「福島原発被災者の切り捨てを許すな!」などとシュプレヒコールを繰り返しながら、アピールしました(写真下)。

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