2014年、トップランク、東北アジア平和キャンペーン、集会等の報告

2014年09月09日

日朝国交正常化連絡会2014年総会・記念講演会報告



   9月9日、東京の日本教育会館において「東北アジアに非核・平和の確立を!日朝国交正常化連絡会」の総会を行ないました。総会には岩手、福島、新潟、長野、東京、神奈川、静岡、愛知、大阪、兵庫、岡山、福岡の代表のほか、朝鮮女性と連帯する会、南北コリアと日本の友だち展、高麗野遊会など全国の仲間が集まりました。
   冒頭、長野で日朝友好運動に取り組んできた伊藤晃二さんが6月に亡くなられたことに対し、一同で黙祷し追悼しました。
   2014年に入って日本政府が日朝協議を再開し、5月29日には日朝間の新たな合意がなされました。日朝平壌宣言を確認し、北朝鮮側が日本人に関連した権限ある特別調査委員会を組織することに対し、日本側は独自制裁の一部を解除するというものでした。私たちは、拉致問題を含めた日朝間の諸懸案は日朝交渉を進める中で解決していくしかないと訴えてきましたが、久しく強硬策を取ってきた安倍晋三政権も、ようやく対話を再開したのでした。私たちは日朝関係の前進を確認した上で、今後は協議が一層進展するよう促していくことを確認しました。
   運動方針提起を受け、各地からの活動報告と意見が出されました。朝鮮学校への無償化除外に抗議する裁判を含めた、朝鮮学校への支援、交流などが全国で取り組まれており、また訪朝団派遣も地域や団体で取り組まれてきました。討議の中で、朝鮮学校の生徒、卒業生たちが必死に闘っている無償化除外に抗議する裁判を一層支援していくべきこと、現在は北朝鮮との関係を凍結している連合に対してもできるところから説得をして日朝国交正常化の運動に加わるよう働きかけていくべきこと、拉致問題は日朝関係を考える上で無視しえない問題でありながら、その「解決」とはいかなるものか、十分議論がなされてこなかったのではないか、連絡会でもこの議論を行なう必要がある、といった意見が出されました。
   来年2015年は戦後70周年、日韓国交正常化50周年に当たります。安倍政権は、侵略、植民地支配に対する日本の責任をあいまいにし、再び軍国主義化に道を開くような動きを見せるかもしれません。私たちは、ようやく再開された日朝の対話をより発展させ、日本が謙虚な姿勢で東北アジアの人びとと平和をめざしていけるような戦後70周年を作り上げるためにも、日朝国交正常化運動を前進させることを確認しました。最後に、伊藤さんの逝去にともない長野から連絡会共同代表に村山智彦さんが加わることなど、人事について確認し総会を終了しました。
   総会後、記念講演会を行ないました。民主党の那谷屋正義参議院議員、社民党の又市征治幹事長・参議院議員、立憲フォーラムの阿部知子副代表・衆議院議員の皆さんが来賓としてお越しくださり、ご挨拶をしてくださいました。講演は共同通信客員論説委員である平井久志さんが「金正恩政権の3年と日朝交渉」のタイトルでお話しくださいました。安倍首相は日朝合意の中で日朝平壌宣言を確認しながら、その後、みずから日朝平壌宣言に言及していない安倍首相自身が日朝平壌宣言を実行すると言わざるをえない状況を作っていくべきだと示唆的な指摘をしてくださいました。
   末尾ながら、全国から結集してくださった皆様にあらためてお礼申し上げます。これからもともに頑張りましょう。

(石坂)

                               

運動方針

TOPに戻る