2009年、トップランク、集会等の報告
2009年08月06日
被爆64周年原水爆禁止世界大会・広島大会(2009年08月04日~06日 広島)
原水爆禁止世界大会は、被爆60周年の2005年以来、開会総会にあたる部分を 原水禁・連合・核禁会議の共同開催としていますが、被爆64周年の本年も8月4日、「核兵器廃絶2009平和ヒロシマ大会」として行い、広島県立体育館大アリーナに6,500人の参加者を得て開催しました。 開会あいさつで川野浩一原水禁議長は、これまでの運動を「来年のNPT(核拡散防止条約)再検討会議に結実させなければならない」と訴える一方、「しかし、肝心要のわが国政府の対応はどうか。米印原子力協定に賛同してインドの核保有を認めNPTを骨抜きにし、米国の核先制不使用宣言に反対して『核の傘』にあくまで依存しようとする」と語気を強めました。また、日米間の核持ち込み密約問題について「(日本政府は)文書をひた隠しにする。『非核三原則堅持』と、また今年も首相はぬけぬけと(6日の平和)記念式典で語るのか」と痛烈に批判するとともに、総選挙で「政権を変えなければならない」とし、3団体による「核廃絶を求める1000万人署名」などのとりくみが進んでこそ「新しい政権の政策は変わるだろう。核兵器廃絶のチャンスは今しかない。行動あるのみだ」と力を込めました。主催者あいさつに立った連合の古賀伸明事務局長は「核なき世界」を掲げたオバマ米大統領プラハ演説や米ロの戦略核兵器削減交渉の進展、来春の「核安全保障サミット」開催提案を評価。日本政府も「NPT再検討会議の成否が核兵器廃絶が進むか否かの重要な分岐点と再認識すべき」と指摘し、CTBT(包括的核実験禁止条約)早期発効やカットオフ(兵器用核分裂性物質生産禁止)条約の交渉開始、平和市長会議が提唱する20年までの核廃絶を目指す「2020ビジョン」実現にも「積極的役割を果たす」よう訴えました。また、5月に核実験を強行した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対して、日本が「6カ国協議の場で粘り強く核廃棄を求め、北東アジア地域の非核兵器地帯条約を展望すべきだ」としました。来賓では、広島県知事代理の城納一昭・副知事、秋葉忠利・広島市長があいさつ。このうち、世界3047都市が加盟する平和市長会議会長でもある秋葉忠利・広島市長はオバマ演説支持を表明した上で、核廃絶プロセスを示す「ヒロシマ・ナガサキ議定書」のNPT会議採択に「全力を尽くす」とし、「私たちの世代が核兵器を廃絶しなければ次の世代への最低限の責任さえ果たしたことにならない」と強調しました。つづいて、広島県被団協の柳川良子さんの被爆者からの訴え、ITUC(国際労働組合総連合)国連事務所長のジェンマ・アダバさん、アメリカのNGOピースアクション代表のケビン・マーティンさんが海外代表あいさつ。ケビン・マーティン代表は「オバマ大統領は核兵器撤廃に真剣だ。わたしたちは座って待っているだけではなく『チェンジ』を起こす積極的な参加者となる必要がある」と訴えました。さらに、平和ナガサキ代表団ピース・メッセージ、 平和アピールの採択、「原爆を許すまじ」の合唱で終了しました。
第2日の5日には8分科会、6つのひろばと2フィールドワーク、メッセージfromヒロシマなど子どものひろばの他、3団体によるシンポジウムも行われました。
第3日にはアステールプラザ大ホールで700人が参加してまとめ集会を行いました。DVD「ヒロシマ・ナガサキ1945年8月」の上映につづいて開会。黙とうにつづいて、川野浩一・大会実行委員長が「核兵器廃絶への機運はいつになく高まっている。NPT再検討会議へさらに弾みを」と主催者あいさつ、海外ゲストを代表して韓国参与連帯平和軍縮センターコーディネータのリー・ジウンさんのスピーチ、前日のメッセージfromヒロシマに参加した高校生たちが登壇しビデオプロジェクターの映像を使って報告し「私たちが核も戦争もない世界をつくる」と誓いを述べました。岡本博之・原水禁山口代表からの上関原発建設計画中止に向けたとりくみと訴えが行われました。つづいて、福山真劫・大会事務局長の広島大会まとめを行い、平和と核軍縮、被爆者支援、脱原発の重要な転換点であり、そのためにも総選挙の勝利を訴えました。その後、「10.3エネルギー政策転換を求める全国集会に向けた決議」を原発・原子力施設立地県全国連絡会議事務局長の水上賢市・福井平和センター事務局長が提案・採択、さらに、ヒロシマ・アピールを提案・採択し、「原爆を許すまじ」で締めくくりました。
→大会基調 →ヒロシマからの平和アピール →特別決議 →ヒロシマ・アピール
→ビデオ第1日 →ビデオ第2日 →ビデオ第3日
→連合ニュース詳報