声明・申し入れ、2009年

2009年07月24日

日朝国交正常化連絡会総会・記念講演会/集会アピール

 2009年、米国のオバマ大統領就任で、東北アジアの平和は前進するものと期待されました。ところが、4月5日の「ロケット」発射、5月25日の第2回核実験と、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は強硬な姿勢を強め、米国政府も対抗して圧迫を強める政策をとっている状態で今日に至っています。
 この間の北朝鮮の冒険主義的対応は東北アジアで緊張を高める容認しがたいものです。けれども同時にオバマ政権も、北朝鮮の最高指導者の健康や後継問題に言及して北朝鮮に不安感を与えており、また核や平和の問題を解決する具体策を提示せず、北朝鮮に向き合わないことによって、事態を悪化させてきた責任があるといわざるをえません。
 そして、6者協議において合意された、北朝鮮への重油供給という義務を果たさず、制裁措置の延長を繰り返すだけであった日本政府は、6者協議の座礁にもっとも責任を問われるはずです。
 私たちは、昨年の今日、日朝国交正常化連絡会を発足させ、日朝国交正常化に向けて日本社会での世論を高め、東北アジアにおける平和の課題と日本の歴史的責任を清算する課題とを、ともに担っていくことを決意し、日本政府の朝鮮政策の転換を要求しました。しかし、その課題はまだ前進を見ていません。そして今日、日本は総選挙を控えて転換点に立っています。
 第二次世界大戦後の東北アジアにおいて、南北朝鮮の当局者に対決志向を生み、東北アジアに軍事的緊張をもたらして、対立と葛藤の悪循環を生んできたのは、まさしく朝鮮半島を最前線とした冷戦構造にほかなりません。私たちはいかなる国の核兵器保有にも反対し東北アジアの一日も早い平和をめざす立場から、北朝鮮の核実験をはじめとした軍事的政策に反対します。同時に、この構造を一日も早く解体するためにも、米国が北朝鮮との対話に応じるよう要求します。日本政府も和解と平和への政策転換が必須です。そのために、私たちは今後2010年末までに日朝基本条約の締結をめざして日本社会に働きかけ政府を動かしていくため尽力していくことを全国の仲間たちとともにここに決議します。
   2009年7月24日 
            東北アジアに非核・平和の確立を!日朝国交正常化を求める連絡会総会・記念講演会
 

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