声明・申し入れ、2008年

2008年09月16日

食の安全監視市民委・日消連/汚染米についての抗議声明ならびに公開質問状

食の安全・監視市民委員会、日本消費者連盟

厚生労働大臣 舛添要一 様
農林水産大臣 太田誠一 様

                          食の安全・監視市民委員会 代表 神山美智子
                           NPO法人 日本消費者連盟 代表運営委員 富山洋子

抗議声明ならびに公開質問状

 「汚染米の流通を規制できなかった政府の責任を糾し、事態の早期解明を求めます」

 主にミニマムアクセス(MA)米3000トン以上の汚染米が食品メーカーに転売され、食品原料や食用米として流通していました。この事件は企業の違法な犯罪であり、その法的責任が問われなければならないことは言うまでもないものの、MA米の水際でのチェックができず、国内での米の横流しを規制できなかった政府の責任は重大です。私たちは今年一番の食の不安事例ともなったこの問題に対し、厚生労働大臣、農林水産大臣の責任を質すとともに、消費者の不安を取り除くためにも以下の項目に対し、9月末日までに明確に回答することを求めます。

  1.  MA米が輸入され、農水省から三笠フーズ株式会社、株式会社浅井、太田産業株式会社等に販売されるまで、どのような手続きがとられ、どこでどのような検査がなされていたのか。
    a.厚生労働省の検疫所への輸入届出はなされてきたのか。またそれは食品用なのか、工業用なのか。
    b.工業用として輸入された場合に、その汚染米は食品衛生法違反に問うことができるのか。
    c.検疫所での検査はどのように行われるか。
    d.アフラトキシンが検出された米はなぜ積み戻しさせなかったのか。
    e.違法な農薬残留が認められた米をなぜ積み戻しさせなかったのか。
    f.上記d.とe.はどの段階で発見されたのか。
    g.このような米について、輸出国に代金を払っているのか。支払っているのであれば欠陥品に代金を支払う根拠はどこにあるのか。
  2. MA米で違法なカビや農薬が見つかった米は通常、どこにどのように処理されているのか。
  3. アフラトキシンが検出された米も、動物飼料に転用可能か。
  4. 工業用糊などに転用される米をなぜ食品加工会社に販売したのか。
  5. 工業用糊とは実際にどのように使われるのか。例えば家庭用の壁紙接着用などにも使われるのか。
  6. 事故米でないMA米が国内で食用に流通することはあるのか。
  7. 事故米が海外向け援助米として使われた実績はあるか。
  8. 米の入札、検査などにおいて、農林水産省は三笠フーズ(株)などに便宜を図ったと報道されているが、真実か。もしそうであるならばなぜそのような便宜を図ったのか。
  9. 厚生労働大臣及び農林水産大臣は今回の問題に対しどのように責任をとるのか。 

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