声明・申し入れ、2018年
2018年04月18日
平和フォーラム総会挨拶 もう一度平和・民主主義・脱原発の旗を高く掲げて
もう一度平和・民主主義・脱原発の旗を高く掲げて
フォーラム平和・人権・環境 共同代表 福 山 真 劫
この1年の平和フォーラムの行動への結集に心から感謝申し上げます。ありがとうございます。
簡単に常任幹事会を代表して、ご挨拶をさせていただきます。
私たちはこの間、安倍政権の憲法を破壊しながら、戦争する国・軍事大国化へ突き進む路線と対抗してきました。具体的には、「特定秘密保護法、戦争法、参議院選挙、共謀罪、衆議院選挙、憲法9条改悪阻止、沖縄との連帯、脱原発、国家権力の私物化糾弾など」多くの課題に取り組み、安倍政権打倒をめざして闘ってきました。
私たちを取り巻く国内外情勢が大きく揺れだしています。朝鮮半島情勢やトランプの米国第1主義路線のゆくへも目が離せません。ここにきて安倍政権の国家権力の私物化、官僚機構の変節・堕落が次から次へと明らかになる中で、政権の崩壊が始まっているように見えます。
平和フォーラムの果たさねばならない役割が大きく拡大しています。私たちは、「平和・民主主義・脱原発運動」に取り組んできた誇りを胸に刻んで、その責任を果たしたいと思います。そして市民団体、労働団体、野党と連帯して、大きな共闘を作り上げ、安倍政権の政策転換・打倒を勝ち取りましょう。
そうした立場から、基本的な考え方を数点提起させていただきます。
1点目、平和フォーラムの運動と組織の強化です。
私たちは東京で、全国で多くの課題で闘い続けてきました。課題の拡大とともに相当無理をしているのも事実です。闘いの中でしか、組織強化はかちとれないというのが原則ですが、そのことを踏まえながら、今年は平和フォーラムの組織の課題について、整理し、めざす方向について、合意を形成したいと思います。
2点目、運動の組み立て方についてです。
2014年3月、市民との新しい連帯の枠組みとして、「戦争させない1000人委員会」を発足し、そして戦争法の閣議決定を受け、12月、代々木系の運動団体も含めて、「戦争させない9条壊すな総がかり行動実行委員会」を形成し、その後総がかり運動を基本に、連帯の輪を拡大し、闘いを作りあげ、現在に至っています。そして市民連合とともに野党共闘を支援・連帯し、闘ってきました。総がかり運動は、私たちの闘いを一挙に高揚させました。しかし総がかり運動の限界もあり、総がかりを超える総がかりをめざして、現在奮闘中です。その中心は、アベノミクスのなかで、不安定雇用・貧困・権利の侵害を受けている市民との連携をどうするのかと労働団体「連合」と連帯をどう作れるのかです。全国市民アクションで、「九条の会」との連携を、そして「4・14国会前行動」では、「未来のための公共」・「standfortruth」と共催しました。
3点目、野党共闘と政界再編成です。
平和フォーラムの基本認識は、平和・民主主義・脱原発の時代の実現のため、立憲民主党を基軸に社民党と連携して、取り組むということであり、そして政策実現のためには、他の野党とも連携して取り組むという立場です。
また選挙闘争では従来の経過を超えて、市民連合に結集して闘うということです。
現在マスコミで報じられている民進党と希望の党との合流の動きについては、世論の支持を得られているとは思いませんし、私たちも支持する立場にはありません。平和フォーラム構成団体の多くは、来年参議院選挙等では基本は立憲民主党、また社民党で闘おうとしており、その立場を支持します。それぞれの政党は、合流で政策を薄めるということではなく、それぞれに主体性を強化することが基本だと考えます。そして安倍自公政権と対決するために、政策実現闘争、選挙闘争で本格的に共闘体制を構築すべきです。
4点目は、国家権力の私物化糾弾の闘いについてです。
3・2の朝日の森友関連の公文書改ざん報道以降、野党6党や市民運動の奮闘・高揚、またマスコミ、関係者たちの奮闘もあり、「安倍政権の国家権力の私物化、財務省、文科省、厚労省、防衛省の官僚たちの悪行、政権担当能力の劣化」が次から次へと明らかになっています。嘘と隠ぺいの安倍政権をこれ以上続けさせれば、日本の平和・民主主義、統治機構が崩壊してしまいます。
すべてのマスコミの世論調査では、支持率は、急落し、直近の朝日新聞の世論調査では、、支持31%、不支持率が52%で、不支持が過半数を超えました。安倍政権の終わりの始まりです。
私たちは、連日の行動に加えて、14日の国会前の集会も成功させました。引き続き、野党と連帯して、真相究明と責任追及、安倍政権打倒めざして取り組みましょう。明恵夫人、迫田、柳瀬、藤原、愛媛県の関係者の証人喚問、福田財務次官の処分は当然です。
5点目は、憲法改悪阻止の闘いです。
安倍政権は、基盤が揺れだし、安倍政治の限界が明らかになっているにも関わらず、トカゲのしっぽきりと世論の目先を変え、延命を図り、この通常国会では、働き方関連法案・IR法案・放送法関連法案・憲法改悪発議をめざしています。働き方改革関連法案は、連合の奮闘に期待したいと思います。
とりわけ憲法問題は安倍が続投するのかどうか含めて流動化していますが、あきらめてはいません。安倍の政権が続く限り、必ずこの通常国会か臨時国会で発議を提起してくることを想定して、
5・3大集会の取り組み、3000万署名運動に全力で取り組みたいと思います。
署名運動を成功させたら、発議などできません。
6点目は、脱原発基本法についてです。3月9日、立憲、社民、自由、共産の4党で原発ゼロ基本法を国会に提出し、3・21のさようなら原発の集会に初めて立憲民主党が参加しました。さようなら原発の取り組みを中心に大きく運動を組み立てたい
7点目は、朝鮮半島のめぐる情勢についてです。事態は急展開をしており、安倍の軍事的・経済的圧力政策が破綻しつつあります。東アジアの非核平和の確立めざして、日朝ピョンヤン宣言や6か国共同声明などを踏まえて、奮闘することを求めたいと思います。
その他にも、5・26国会包囲行動・辺野古への基地建設強行に対決する課題など、多くの課題がありますが、皆さんから求められている課題に対して全力で取り組む決意をもうしあげ、あいさつに代えさせていただきます。