声明・申し入れ、2018年

2018年01月24日

平昌五輪を機に米朝における軍事演習の停止と対話、平和協定の実現を求める(米国大使館への申し入れ文)

平昌五輪を機に米朝における軍事演習の停止と対話、平和協定の実現を求める(米国大使館への申し入れ文)

 1950 年 6 月に始まった朝鮮戦争は、1953 年 7 月 27 日に停戦協定が成立しました が、米国と朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)の間は、未だ停戦状態のままに放置され てきました。米国はこの間、大韓民国(韓国)内に高高度ミサイル防衛システム (THAAD)を配備し、史上最大の米韓合同演習を繰り返し、朝鮮は米国への対抗策 として核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの発射実験を行っています。 
 私たちは東北アジアの平和を求める立場から、米国政府が主張する制裁の強化と 「すべての選択肢がテーブルの上にある」という強硬な外交・軍事政策に反対し、話 し合いで解決に向けた行動を起こすよう主張してきました。65 年にも及ぶ停戦状態 を脱し、朝鮮が繰り返し求めてきた平和協定の締結へと米朝両国政府が動き出すこと を強く求めます。 
 2 月 9 日から、平和の祭典である冬季オリンピック・パラリンピックが、韓国江原 道の平昌において開催されるにともない、米韓合同軍事演習が延期され、南北対話が 再開しました。会談では、朝鮮と韓国の間で朝鮮選手団の参加と政府代表団、応援団、 芸術団の派遣、朝鮮のスキー場での南北合同合宿、金剛山での文化芸術イベントの開 催が合意されるなど、双方の真摯な対話と努力により平和・友好的な環境が作られて います。 
 トランプ米大統領は文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領との間で、南北対話の再 開を受けて「会談継続中はいかなる軍事行動も行わない」、「適切な時期と状況で北朝 鮮が望めば、対話の窓は開かれている」と述べたとされています。朝鮮も国連などの 場において停戦協定を平和協定へとの主張を繰り返し述べて来ました。軍事的挑発を 繰り返し、制裁措置を強化する中からは、何も生まれるものはないと断言します。 
 過去を振り返ると米韓合同軍事演習が停止されていた期間(92 年)、または米朝間・ 南北間で対話が成されている期間は、朝鮮も核実験やミサイル実験を実施しませんで した。逆に、米韓合同軍事演習が継続的に実施され、まともな対話がなされなかった この 10 年間、朝鮮は核・ミサイル開発のスピードを加速させました。 
 私たちは、東北アジア・朝鮮半島情勢の平和的態勢構築の基盤として、平昌オリン ピック・パラリンピックを機に延期されている米韓合同軍事演習を止め、その継続下 において朝鮮も軍事的対抗措置を止めることにより、直ちに朝鮮半島での軍事的緊張 緩和と平和協定締結に向けた米朝交渉が開始されることを強く求めます。 
 私たち日本の市民団体は、米朝両国が対決から対話へと歩み出すことにより、朝鮮 半島と東北アジアの恒久平和の礎を築いていくことを強く求めます。 

【呼びかけ】東アジア市民連帯
 (構成団体:フォーラム平和・人権・環境、ピースボート、日韓つながり直しキャンペーン、日韓民衆連帯 全国ネットワーク、「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会、村山首相談話を継承し発展さ せる会、東京朝鮮人強制連行真相調査団、6・15 共同宣言実践日本地域委員会、朝鮮学園を支援する全国 ネットワーク、朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会、日本朝鮮学術教育交流協会、「戦争と女性への暴 力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)、全日本建設運輸連帯労働組合)

 申し入れ書への賛同をお願いします。賛同される団体・個人の方は連絡先までご連絡お願いします。締切り2月 5日(月)まで。
 全賛同団体・個人連名の上、2月7日に米国大使館に軍事演習の中止と米朝交渉・平和協定締結 を求める申し入れを行います。
 ●連絡先・フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)
( 東京都千代田区神田駿河台3-2-11 連合会館 1F
 電:03-5289-8222  fax:03-5289-8223 メール park@gensuikin.org)

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