声明・申し入れ、2013年、東北アジア平和キャンペーン
2013年06月20日
日朝国交正常化連絡会全国総会・記念講演会集会アピール-東北アジアの非核化と日朝国交正常化をあらためて訴えます
2012年は日朝平壌宣言10周年の年であり、また朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)にとっては、故金日成主席生誕100周年の年でもありました。しかし、北朝鮮をめぐる情勢は改善されず、2013年2月12日には北朝鮮が第3回核実験を行なうに至りました。さらに、3月から4月にかけて行われた米韓合同軍事演習を通じ、朝鮮半島の緊張は非常に高まりました。
私たちはすべての国の核に反対する立場から、北朝鮮の核実験に抗議するとともに、それに対して制裁や圧力を要求するのではなく、対話による解決を求めると同時に、東北アジアの緊張関係を解くための市民の連帯を模索したいと思います。
4月以降、状況は転換の兆しを見せており、崔竜海朝鮮人民軍総政治局長の訪中、まだ対話に入れていないものの南北対話に向けた協議、北朝鮮の対米提案など、前向きな動きが続いています。
私たちは2002年の日朝平壌宣言の精神に立ち返り、東北アジアの平和を実現するために日朝国交正常化をあらためてめざしていきたいと思います。同時に、日本の安倍政権に対し、圧迫を基本とした対北朝鮮政策を見直し、また憲法を変えたり過去の戦争に対する謝罪や反省を覆すような姿勢をとったりすることで周辺国の不信を高めるような政策をあらためて、日朝間の懸案を着実に解決するため日朝交渉を再開するよう求めます。
- 制裁一辺倒の対北朝鮮政策を見直し、信頼と友好を基本に日朝国交正常化をめざすよう日本政府に要求していきましょう。そのために、まずは2002年の日朝平壌宣言の精神に立ち戻ることを求め、9月17日を前後して日朝国交正常化をめざす集会を行なうことを呼びかけます。同時に、政府や与野党に日朝交渉早期再開を働きかけていきましょう。
- 核のない東北アジアを作るために、非核化の重要性を訴えていきましょう。また、北朝鮮の核保有に反対しつつ、核保有を生み出すに至った朝鮮半島、東北アジアの緊張を緩和するために、各国の市民と協力し、これからなすべき行動について意見交換をしつつ、平和と信頼への世論を盛り上げていきましょう。
- 日朝国交正常化の基本姿勢を確認するためにも、植民地支配に対する日本の反省と謝罪を表明する日本政府の南北朝鮮に対する態度表明を要求していきましょう。国会決議や首相談話、南北朝鮮との共同宣言など、信頼構築のための道筋や方法について問題提起をしつつ、国際的協力を通じて議論を広げていきましょう。
- 朝鮮残留日本人の遺骨収集、追悼事業支援とともに、在朝被爆者、日本軍「慰安婦」、戦時強制連行被害者に対する日本政府の支援や個別的補償がなされるよう、日本政府に働きかけていきましょう。
- メディアの北朝鮮報道は、今日に至るまで公正なものではありません。北朝鮮へのバッシングを批判し、メディアが建設的な報道や問題提起をするよう、働きかけていきましょう。
- 日本政府が朝鮮学校への無償化を適用するとともに、在日朝鮮人を敵視し差別する態度を改め、地方自治体も朝鮮学校への支援削減や打ち切りを撤回し、日本社会が国際的規範にのっとり在日朝鮮人の基本権尊重をはかるよう、訴えていきましょう。